『鎌倉アカデミア 青の時代』

 

・憂きこころ捨てて此処より春うらら

 

銀座教文館でのフェアは昨日で終了。
お越しくださった皆様、
ありがとうございました。
今月は、
もう一つ大きなイベントがございます。
31日(土)13時~15時
鎌倉アカデミア 青の時代』の上映会。
本編上映の後15時10分から
大嶋監督とわたしの対談も。
人文系学問への風当たりが強くなっているいま、
学ぶことの喜び、
教育の営みについて
いっしょに考える時間になればと
願っております。
こちらもぜひ
お運びくださいますよう、
お願い申し上げます。

 

・切通抜けて空あり弥生かな  野衾

 

歌い始め

 

・駅蕎麦や春のメニューの揃ひたり

 

ここ御殿山では、
きのうから鶯が鳴き始めました。
ホー ホケホケ ホー ホケホケ
と、
かわいい声で鳴いていますが、
どことなく心もとなく
慣らし運転といった具合。
畏友I君の名句に
「鶯も練習すれば上手くなる」
がありますが、
ホー ホケキョと
鳴ききるのはいつからでしょう。

 

・鎌倉や遥か遊子の雲行けり  野衾

 

ぽかぽか

 

・ビジネスマン折り目正しき春となる

 

桃が咲き、桜が咲き、
いよいよ春本番。
きのうはぽかぽかと
いい陽気でした。
こうなると、
もったいなくて本など読んでいられません。
ほんとうに、
世界は一冊の本で、
書かれた文字だけが本ではないという
長田弘さんの言ったとおり。
読もうとすれば、
どのようにも読める本が
身の周りにはいっぱいです。

 

・春風や我のこころの乱高下  野衾

 

大地の声を聴く

 

・鎌倉の空をヘリ行くうららなり

 

東日本大震災からきのうで丸七年が経ちました。
この機に合わせ、
銀座教文館ギャラリーステラにて
「大地の声を聴く」と題し、
一時間ほど話させていただきました。
四つのハシラを立て、
それに沿ってすすめていた折、
一人称の方言「おい」
を発声したとき、
なぜだかググッと感情が盛り上がり
噴き出して、
ヤバイヨヤバイヨ!
自分が自分でないような、
しかし、
あとで考えてみれば、
あれが本来の自分であるような、
不思議な気にとらわれ。
わたしたちは実に
ことばで世界に触れていきますが、
外にも内にも
無限の世界があって、
まさに
「太陽とひとのこころは見つづけることができません」

 

・春風や明日の講演想を練る  野衾

 

ひと雨ごと

 

・さざなみや小(ち)さき橋より春の魚

 

関東はきのうもきょうも雨。
きのうは寒かった。
きょうはそれほどでもないですが、
夜中ゴーゴー
暴風が吹き荒れ、
ちょっと怖いぐらいでした。
雨はまだ降っています。
午後からは晴れる見込み。
この時期らしく安定しない天気がつづきますが、
確実に春本番が近づいています。
卒業式、入学式、
門出の時期を迎えます。

 

・プルースト記憶の底の春の午後  野衾

 

こころを歌う

 

・枝離れ弧を描きつつ囀れり

 

あさって十日(土)19時から
日本テレビで
「のどじまんTHEワールド!」が放送されます。
春と秋の二回行われており、
前もって放送日が分かっているときには、
必ず見るようにしています。
機械が評価する歌番組もありますが、
こちらはにんげんが評価します。
またこの番組の最大の特徴は、
番組名にもあるとおり、
日本の歌が好きな外国人が日本の歌を歌って競うところ。
一曲わずか二分ぐらいだと思いますが、
聴いているうちに自然と涙がこぼれてきます。
第13回に優勝したインドネシア代表
ファティマ・ザハラトゥンニサさんの
「ブルーバード」(いきものがかり)もそうでした。
今回、
ファティマさんが仲間といっしょに、
「花は咲く」
を歌うといいますから、
想像するだけで泣けてきます。
たのしみ!

 

・川べりを行きつ戻りつ花万朶  野衾

 

無言タクシー?

 

・肩七寸夫(つま)と妻との朧かな

 

わりにタクシーを利用するほうだと思いますが、
先日テレビを見ていたら、
横浜のタクシー会社で
運転手の無言サービスを始めた会社があると
報じていました。
たしかに、
なんだかんだと話しかけてくる運転手もいて、
もうちょっと黙っててくれないかなぁと
思うときも、
あることはあります。
だからといって、
運転手からは一切話しかけず、
必要な言葉はフリップで
というのは
やりすぎな気がしないでもありません。
少し黙っててくれよ
と不快になる運転手もいれば、
ほんの短い時間ながら、
気持ちの良い会話ができて、
きょうはいい一日だったと思える
そういう運転手もいますから、
タクシーを利用するときは、
そんな出会いに賭けたい気がします。

 

・しばらくは家族と暮らす燕かな  野衾