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和製シナトラ

 

・不興気の野良猫のそり春浅し

歌が始まると、
空間ががらりと変わるそんな歌い手がいます。
フランク・シナトラなど、
その最たるものでしょう。
いまはセットもののCDが安く手に入りますから、
ゴージャスな気分に浸りたいときは、
家でも会社でも
シナトラをかけうっとりしています。
眠くなるのが玉に瑕。
ところで三橋美智也。
ゴージャスとはちがいますが、
哀愁に充ちた昭和の空気感がただよい、
つい聴き惚れてしまいます。
「山の吊り橋」は
春日八郎の大ヒット曲ですが、
これを三橋が歌うと、
山の吊り橋の揺れ具合が、
春日の歌とはまた微妙に違って面白く。
うだッコはいいなぁ!

・習いたて音楽室の早春賦  野衾

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うだッコ

 

・光来る山笑ふまであと幾日

秋田では、ものにコをつけてよぶことが多く、
馬っこ、
べごっこ、
わんこ、
ちゃわんこ、
挙げればきりがありません。
歌にもコをつけ、
うだッコ。
このごろテレビは歌番組が多く、
古い歌を新しい歌手が歌ったりもしますが、
むかしの歌手のうだッコに
なかなか敵わないようです。
たとえば全盛期のころの三橋美智也。
本人の歌は子供のころから知っていて、
ずうっと聴いてきました。
先だって、
昭和の歌を三橋が歌っているCDの存在を知り、
さっそく購入、
それを聴くのがいまの楽しみ。
「あざみの歌」
は伊藤久男が本家で、
もちろんすばらしいけれど、
三橋の歌もすばらしく。
「山には山の愁いあり…」
哀愁がたなびき。
うだッコはいいなぁ。

・アネモネの家から洩れるピアノかな  野衾

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ヤクルト

 

・風光る丘の上まで競争だ

月曜日と木曜日にヤクルトのおねえさんが会社に来ます。
ミルミルSや
トマトベースの野菜ジュースや
タフマンも試しましたが、
このごろはもっぱらヤクルト、
糖分少な目。
(一度だけバナナ牛乳)
わたしが小学生のころ、
祖父の友だちがヤクルトの配達を始めたのを機に、
祖父は、
友だち甲斐を発揮する意味もあってか、
ヤクルトを取り始めました。
祖父はたまに、
わたしや弟にも買ってくれました。
牛乳は飲んでも、
あのころ、
ヨーグルトはまだ飲んだことがなかったと思います。
まして乳酸菌入り飲料のヤクルトなど。
飲んで、
もっと飲みたい
と思うころにはもう終わり。
美味しかった!
冬の寒い時期ともなれば
凍ってシャリシャリとなり、
口をとがらせて少しずつ飲むのが
また何とも言えず美味しく感じられ…。
口元をすぼめてヤクルトを飲んでいた祖父の顔が忘れられません。

・紅梅やごみ収集の音遠く  野衾

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むずかしスマホ

 

・太平洋より浜風来り光りけり

わが社のイシバシがスマホに替えてから
二か月が過ぎました。
が、
使いこなすにはまだほど遠いようで、
いろいろ面白い話題を提供してくれます。
そのうちの一つ。
電話が掛かってきたとき、
相手の声が小さくて
聞き取りにくいというので、
ボリュームを最大にしたらしいのですが、
それでも
何を言っているのか分からず、
仕方なく、
スマホでの電話を切った後で、
公衆電話から相手に掛けなおしていた…。
おかしいな?おかしいな?
auのショップに行って診てもらってもわからず、
会社内で嘆いていたところ、
若い社員がイシバシのスマホを手に取り、
「あ。わかりました!
フィルムが逆さに貼られていて、音の出る穴がふさがれています」
・ ・
アハハハハ…。
なるほど。
それでは聞こえないはず。

・蛇口よりコップ一杯水温む  野衾

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春一番

 

・アンテナの春はまだかと烏かな

春一番が吹くかもしれない、
その可能性は高い、
と、
NHKの天気予報士で
たれ目の関口奈美さんが言ってました。
たれ目でもつり目でも
天気予報には関係ありません。
それはそう。
でも、
関口さんはたれ目です。
性格、良さそう。
さて。
関東では、
最高気温が19度近くに上がるそうですから、
四月上旬並みとか。
そろそろ寒いのも飽きてきましたから、
春一番をきっかけに、
怒涛の春になだれ込んでほしい!

・出会いてのすぐに別れや春嵐  野衾

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。