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コナン映画

 

・とくべつのこともなき日の朝寝かな

一年に一度のお楽しみコナン映画、
ことしのタイトルは、
『から紅の恋歌(ラブレター)』
ちっちゃいころから知っている近所のりなちゃんが
大のつくコナンファンで、
毎年この時期に公開される新作に合わせ、
いっしょに映画を観、
それから馬車道にある勝烈庵で食事をする
のが恒例になっています。
りなちゃんは今年から高校生、
友だちもいるのに、
初めに見に行くのはみうらちゃん(=わたし)
と決めているようで、
まことにありがたく泣けてくる。
ウッウッ。
映画そのものより、
身を乗り出して映画をこころから楽しんでいる
りなちゃんを隣に感じるのがうれしく、
ありがたいことよ、
と、
そう思いつつ観ているうちに、
だんだんと
映画にのめりこみ、
ドキドキしたり、
目頭を熱くするのもいつもながら…。
映画が終われば勝烈庵。
盛り合わせ定食が定番なり。
ごはんをお代わりするりなちゃんを見、
たくましくなったなあと、
目を細めるわたしは、
さしずめ孫を愛する爺か。
とにもかくにも、
うれしくありがたい一日でした。
また来年のお楽しみ。

・朝寝して気がかりありてまた朝寝  野衾

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さくら

 

・花万朶本を読みたき心地せり

そろそろ散りかけてはいるものの、
ついつい立ち止まってしまいます。
桜木町にある本町小学校前のさくらがきれいで、
朝そこを通るのも楽しみ。
昼、
野毛で食事をした後、
ふらふらっと、
また小学校の前を通っていました。
さくらに引き寄せられたか。
通りがかりの女性が
スマホをかざしてさくらの写真を撮っていました。
ひかりをたたえながら
ゆっくりゆっくり散るさくらの
なんときれいなこと。
宝石も敵いません。

・花万朶すぐ先左折ラブホ在り  野衾

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・玻璃のごと煌めく薄き桜かな

つねこせんせい。
したしくそう呼んでいました。
中学校の音楽の先生で、
ブラスバンド部の顧問をしておられました
(わたしの担当はユーフォニアム)
が、
まるで親のように、
いや、
親には決して相談しないようなことまで打ち明け、
先生も
親身になって耳を傾けてくれ、
だけでなく、
倉田百三や岡潔の本を貸してくださいました。
高校に入学したとき、
パーカーの万年筆をいただきました。
高校三年間、
朝、
最寄りの駅へ急ぐわたしを、
一日も欠かさず見送ってくれました。
ジョン・レノンのイマジンの譜面を見つけ、
先生に持って行き、
ピアノで弾いてもらったこともあったっけ。
「いい曲ね…」
ときどき会社で聴いています。
先生から最後にいただいた葉書は、
いまも大切にとってあります。

・紫の野草ゆかしき春日かな  野衾

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・東海道車窓さくらの演舞場

温美ちゃんどうしているかな。
はるみちゃん。
温かく美しく…。
小学一年生から六年生までいっしょでした。
六年生の時は席がとなり同士。
小武海先生のはからいで。
それはさておき、
いやぁ、
やっと温かくなりました。
きょうの横浜は予想最高気温19度。
ありがたし!
そうこなくっちゃ。
会社のパソコン総とっかえも済んだことだし。
仕事バリバリやるぞー!!
てか。

・真砂路の伸びゆく先や青き島  野衾

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幻想

 

・ラマ僧の足跡深し春の浜

家のことで朝、法務局に出向いたら、
わたしが住まいする保土ヶ谷区の管轄は本局ではなく、
神奈川出張所に出向かなければならない
と告げられ、
教えられたとおり、
京浜急行に乗り換え、
子安駅で下車し徒歩で向かいました。
三階建ての小さなビルで、
どことなく庶民的な雰囲気を醸し出しています。
本局でていねいに教えてもらったおかげで、
書類は難なく受理され、
ようやく安堵の胸をなでおろしました。
ら、
となりのブースから何やら大声が。
相談しているひとの日本語は、
明らかに中国語訛り。
かなり大きな額の数字を語っています。
応じている係のひとの声も次第に大きくなり…。
たいへんだなぁ。
登記関係のことは、
日本で生まれずっと日本で暮らしてきた者にとっても、
ちんぷん漢文。
何度説明されても、
分かったような分からぬような。
役所の係の人に罪はありませんが、
なんだか言いくるめられているような。
結局、
そもそもだれのものでもない地球表面を切り刻み
所有するという観念が幻想だからなのでしょう。

・夜に入るうつつか夢か花万朶  野衾

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

2017年4月
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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。