・弁当にひとひら来たる桜かな

 

あちこちの桜が満開です。
朝の出がけに、
下を走る高速道路を挟んだ向こうの丘を見やれば、
今が盛りと桜が咲いています。
暖かくなったせいか、
少しかすんで見えるのも
かえって風情があるようで。
昼は、
弁当持参で
会社近くの掃部山(かもんやま)公園へ。
先日、
「花曇りブルーシートとベビーカー」
の駄句をここに掲載しましたが、
まさに
ブルーシートとベビーカーが
青空と桜に彩りを添えています。
今週いっぱいが見ごろでしょうか。

 

・春の宵かつて馴染みの灯りかな  野衾

 

 

・菜の花やとりまく人ら声弾む

 

朝、出かける用事がない場合は、
だいたいわたしがいちばん早くに出社します。
だれもいない社に入り、
灯りのスイッチを入れ、
コートと帽子をロッカーに、
ブラインドを開けパソコンのスイッチを入れます。
夜のあいだにファックスが届いています。
どの本の注文でしょうか。
音楽のない音楽。
一日の始まりです。

 

・青と黄と子らの歓声花万朶  野衾

 

もぎり

 

・地下道を抜けて吹き来る桜かな

 

「(もぎる人の意)劇場・映画館などの切符係の俗称」(広辞苑)
昨日のことです。
今週末31日(土)に開催予定の
『鎌倉アカデミア 青の時代』上映の打ち合わせに訪れた
大嶋監督と話し合いをしていた折のこと、
監督が「もぎりは四階ということで…」
とおっしゃった。
それを耳にしわたしは、
「もぎり? なんですかそれ?」
監督「え?」
「もぎりってなんですか?」
「三浦さん、うそでしょ。もぎり、知らないんですか?」
「はい。初めて聞いた」
「え。え。え!?」
と驚きの様子を隠せぬ監督。
「もぎり、もぎる、ってなんだか秋田弁的臭いがするなぁ」
てことで、
さっそく無明舎出版『秋田のことば』を調べるも、
どうやら秋田方言でもない。
れっきとした共通語のようなのだ。
社内見渡してみると、
みなさんもぎりを知っている風。
もぎりを知らないのは、
わたしひとりなのでありました。
劇団にも入っていたのに、
なんでこれまで知らずに来たのか、
不思議。
五木ひろしの歌に
「契り(ちぎり)」っていうのがあったが。

 

・ここまで来たれ平安と春の雨  野衾

 

再会

 

・鶯やけふより鳴きぬ閨の外

 

人にでなく本に。
『足の汚れ(沈澱物)が万病の原因だった』
官有謀(著)
1986年に初版が刊行されており、
増刷に次ぐ増刷で、
現在なんと100刷を超えているとか。
1986年といえば、
わたしが高校の教員をしていた時期で、
同じ陸上部の顧問だったM先生がこの本を貸してくれたのでした。
新書判のカラフルな装丁で、
カラフル過ぎて
なんとなく
B級っぽい感じがし、
M先生がせっかく貸してくれた本なのに、
ちゃんとは読まず、
斜めに読んで返した記憶があります。
鍼灸に興味がわき、
実際に施術も受けている身として
このごろ足裏が気になり始め、
この本の装丁をアマゾンで目にしたとき、
すぐに
かつてM先生が貸してくださった本であることに
気が付きました。
今度は真面目に読もうと思います。

 

・場所取りを終えてうつらと花万朶  野衾

 

花見

 

・薫り来る裏に巡りて沈丁花

 

春分の日の雪には驚かされましたが、
いよいよ春めいてきました。
日曜日のきのう、
家人とゆっくり保土ヶ谷児童遊園まで散歩。
桜も菜の花もいまが見ごろ。
これまで何度か訪れていますが、
きのうほどの人出は初めてでした。
子ども連れの若いお父さん、
並んで釣りに興じるお年寄りたち、
ブルーシートの上でお弁当を広げるグループ、
台湾出身だという女性は、
おとなしい下の息子を連れての散歩、
ウンチをしてむずかる娘に手を焼く若いママさん、
それぞれの時間が
ゆっくりと過ぎてゆきます。
往復で約一万歩。

 

・鈴のごと無音とどろく白木蓮  野衾

 

春暖

 

・花曇りブルーシートとベビーカー

 

東京神奈川のきょうの予想最高気温は15度。
もう少し暖かくなってくれるとうれしいのですが、
それは欲張りというものでしょう。
雪が降ったおとといの寒さに比べると
雲泥の差。
秋田の父はそろそろ
田仕事の準備にかかり始めているようです。
雪が融け、乾き、
道が白く見え始めると、
自転車の季節。
自転車に乗って目的もなく、
あちこち
出掛けたくなります。

 

・さくら咲く大口を開(あ)く公園のカバ  野衾

 

春分の雪

 

・灯るごと丘の斜面の桜かな

 

春分の日のきのう、
関東は雪におおわれました。
拙宅は丘の上にありますので、
朝、
窓から眺めると、
家々の屋根にうっすらと雪が積もっており、
しばらく見とれてしまいました。
東北の雪は日常ですが、
こちらに降る雪は、
たとえば忙中閑ありとでもいうごとく、
静かで
穏やかな感じもあります。
外で仕事をしている人にしてみれば、
それどころでないでしょうけれど、
ちょうど休日にあたっていましたから、
窓からの景色と
勝手な感想でした。

 

・鳥雲に追いかけ爆音の飛行機  野衾

 

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