自宅でも会社でも、身の周りにいくつかカレンダーがあります。
二十四節気や七十二候ではきょうがなんの日かを説明してくれているものもあり、
日々の暮らしに彩りが添えられるようです。
秋田の実家のトイレには、
ながく付き合いのある店から毎年いただく大きなカレンダーがあり、
月ごとに金言のような訓えが記されていて、
「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」ということばは、
そのカレンダーで知りました。
卓上カレンダーは、
会社と自宅に同じものがあり、
会社のには仕事上の予定を、自宅のにはプライベートの予定を書き込むようにしています
が、
いまは、
すこしの予定があることがありがたい。
多すぎるのは困る。
なんにもない(ことは今のところないけど)
のも困る。
来月九十三になる父の口ぐせの一つ、
「なんにもやるごどがないようでも、なにがかしかがあるものだ」。
時によって、人生では、約束ごとは、
香辛料の役目を果すこともある。
(田辺聖子[著]『上機嫌な言葉 366日』海竜社、2009年、p.12)
・雀三羽夏をつんざく石つぶて 野衾