お腹マッサージ

 

十代の終り頃、なんだかお腹の調子が悪くて医者に行ったところ、
まずはバリウム検査となりました。
その結果を見、
後日、胃と十二指腸の内視鏡検査をすることに。
バリウム検査もそうでしたが、
初めてのことなので、
どんな検査かまったく予想できず、
いまから思えば、
割と、のほほんと、言われるまま診察台に乗った気がします。
そのあとの七転八倒の苦しさと言ったら。
女性看護師に体を抑えられ、なだめられながら、
幾度となく、
オエッ、オエッ、
で、
鼻からも目からも、
これでもかというぐらい涙が溢れ出た。
結果は軽い十二指腸炎。
一週間分だか、二週間分だかの薬を処方され。
そのとき、
医者が言うには、
寝る前に横になった状態で、
お腹に大きく「の」の字を書くようにマッサージするといいよ。
以来、
かなりの期間、
真面目にお腹マッサージを行っていましたが、
大学に入り、
その後就職してからというもの、
お腹の調子を気にすることがとんとなくなり、
しばらくサボっていた時期がありました。
数年前、
内視鏡検査を久しぶりにしたのをきっかけに、
お腹マッサージを再開。
これぞ強化型お腹マッサージ!
いかなるものかといえば、
十代のときに教わったやり方に、
テレビの健康番組で見た方法をも加味し、
へそを中心に、両手で下腹から肋骨の辺りまで縦に、持ち上げるように100回、
股関節の上の辺りを、斜めに、持ち上げるように脇腹まで50回、
そして、
右手による「の」の字を50回、
左手による「の」の字を50回、
ふ~
こんな感じ。
これで、寝る前のセレモニー終了。
これまたわたしの日用常行であります。

 

・風消えて天の下なる枯野かな  野衾