活版印刷ならでは

 

しかも、[キリスト教の]信仰によれば、神はただ一つの世界を作り出すか、
あるいは無数の世界を作り出すか、
それとも全く何らの世界もり出さないかということについて、
永遠の昔から非決定であったのだからです。

 

初版に誤字・脱字はつきもの。
『デカルト著作集 第2巻 省察および反論と答弁』
を読んでいたら、
あれ!? と思いましたが、
すぐに「作」の字の位置のまちがいに気づきました。
いまから46年前の本。
文選工とよばれるひとが活字を一個一個ひろって
木箱に並べていく方式ならでは
のまちがいで、
まちがいのありかたから、
印刷方式のちがいが見えてきます。
数ページ後に同様のまちがいがありましたから、
一日のいつの時間帯に仕事をしていたか分かりませんが、
この作業をしていたひとは、
ひょっとしたら睡魔に襲われていたのかもしれません。

 

・秋夕焼伊良湖のなぎさ波の金  野衾