「読書会」のお知らせ

 

春風社事務所を会場にして、
毎月行っているトークイベントのお知らせです。
今月は、
「池内紀の読書会」と題し、
ドイツ文学者でエッセイストの池内紀さんを
ゲストにお招きします。
池内さんの自著2冊、訳書1冊を取り上げ、
ご本人を囲みながら、
旅、カフカ、翻訳の裏話について、
いろいろ楽しいお話をうかがいます。
取り上げる本は、
『海山のあいだ』(中公文庫)
『となりのカフカ』(光文社新書)
『香水――ある人殺しの物語』(文春文庫)

今回は土曜日ということもあり、
大勢のご応募が予想されます。
お早目のご予約をお願いします。

日時 7月21日午後6時~
場所 春風社
参加費 1000円

詳しくは、こちらをご覧ください。

藤原紀香

 

・蚊の音に振り回さるる寝床かな

このごろ、とんとお目にかかっていませんでしたが、
久しぶりに逢いました。
逢って、話までしました。
かなり広い居酒屋でのこと。
ミニスカートの脚を伸ばし、
リラックスして上半身を腕で支えた格好は、
なんともかわいくセクシーです。
わたしがウイスキーのことを話題にすると、
紀香さん、
身を乗り出してきました。
ラフロイグの味は秋田のイブリガッコに似ていると言うと、
ラフロイグの味だば秋田のイブリガッコに似でいると、
紀香さん、方言っぽくわたしの言った言葉を口にし、
くくくくと笑いました。
あいかわらず、
お茶目な人です。
今度誘ってくれる?
と少しまじめになって言うものですから、
もちろん喜んで、
とお答えしました。
藤原紀香といっしょにウイスキーを飲めるかもしれない。
ウイスキーはお好きでしょ。
ん。
あれは、石川さゆりか…。
それにしても脚が長い。
かつ、きれいです。
もちろん夢の中の話です。

・千年の煙り寿ぐ物語  野衾

出版業

 

・面接の子らにあきなひ教へらる

営業職で人材を募集したところ、
たくさんのご応募があり、
相当数の面接を行いました。
志望動機を尋ねると、
春風社のことをいろいろと褒めてくれます。
褒められて成長したいタイプですから、
嬉しくないこともないですが、
前に勤めていた出版社が倒産し、
赤羽の飲み屋で酒の勢いのままに、
「出版社を作ろう!」と宣言して作った出版社を、
日本の名だたる大学や大学院を卒業された方々が受けに来る
ことを冷静に考えてみると、
これは、
春風社の魅力というよりも、
出版そのものに人を惹きつける力であって、
春風社が今のところ
それを忘れていないということかな、
ぐらいに思っていたほうがよさそうです。
先日、
大久保文香さんが来社されました。
稀代の出版人・秋朱之介のお嬢様です。
大久保さんを通してうかがい知る秋朱之介の心意気は、
なんとも清清しい。
出版史に名を遺す秋が装丁した本を、
秋は自室に一冊も所蔵していなかったといいます。
えらい!
秋の『書物游記』には、
本づくりの大変さ、苦労、辛さ、憂さ、
だけでなく、
たのしさと喜びが行間からにじみ出ており、
何度も身につまされ、
笑い泣き、
泣き笑いさせられました。
せっかく横浜で起こした出版社ですから、
ご縁を賜り、
先達秋朱之介の域に
少しでも近づきたいと思っています。

・黴の花吹き飛ばすごとボブマーリー  野衾

テーブルクロス

 

・梅雨なれば降るか降るかと天仰ぐ

白にちかい薄いベージュの布製テーブルクロスを買いました。
来客用にと思って購入したのですが、
ためしに
見慣れたテーブルにふわりと掛けてみたところ、
なかなかいい感じで、
気分も一新。
しばらくそのままにしています。
ご飯を食べたり、
コーヒーを淹れて飲んだり、
コーヒーの木の鉢植えを置いたり、
ご飯を食べたり、
コーヒーを淹れて飲んだり。
……………
きのう面接した大学四年生が、
卒業論文で、
登場する人物からでなく
モノから映画について論述したいと話していましたが、
ふと思い出しました。

・梅雨空や回転椅子の胡坐かな  野衾

五月雨

 

・鼻毛抜き右方の目より露流る

●五月雨をあつめて早し最上川

ご存知、松尾芭蕉の有名な俳句です。
わたしがこの句を知ったのは、中学生のときでした。
国語の時間だったと思います。
字の上手な本間先生かな。
五月雨と書いて、さみだれと読むんだな。
ふむふむ。
五月に降る雨があつまって、
最上川の水がはやく流れているってことか。
ふむふむ。
たぶんそんなふうに思ったのでしょう。
国語の先生がそのときどんな説明をしてくれたのか、
もうすっかり忘れてしまいました。
あれからほぼ四十年。
五月雨を五月の雨と思って、
何も疑わずに来てしまいました。
愛用している角川書店編『合本俳句歳時記 第三版』
によれば、
「陰暦五月に降る長雨。
『古今集』以来の雅語で、漢語の梅雨とほぼ同じ。
五月(さつき)の「さ」と水垂れの「みだれ」を結んだ意といわれる。」
え!? 五月に降る雨じゃないの?
梅雨と同じなの?
そ、そうだったのかー!!
知りませんでした。
ていうか、うっかりでした。
松尾芭蕉の五月(さつき)は、いまの五月ではありません。
そりゃそうだ。
五月雨が梅雨と同じということであれば、
あの有名な句の景がまったくちがって見えてきます。
連日、山にも、林にも、川にも野原にも、
家々の屋根にも降る雨をあつめて滔々とながれる最上川、
ということになれば、
「あつめて」が俄然きわだった言葉に思えてきます。
ということで、
これからは、
六月雨と書いてさみだれと読ませてはどうでしょう。
だって梅雨の雨のことなんだもの。

・建物も人も経年変化せり  野衾

紙にできること

 

・夢心地に冷や水浴びせ大百足虫

本日、夜8時から弊社事務所でトークイベントを行います。
今回のゲストは、王子製紙株式会社
新事業・新製品開発センターマネージャーの
鈴木貴さんです。
昨日、
王子製紙さんから荷物が届きました。
なかは素敵な紙の見本帖。
本日ご出席くださるお客様先着40名にかぎり、
王子製紙オリジナル特製見本帖をプレゼント
(下の写真をご覧ください)いたします。
日本人は古来、
紙になじんできました。
子どもも大人も、日本人は紙が好きです。
『源氏物語』を読むと、
紙選びにその人のセンスが現れるとされ、
たとえば、
恋の歌を書く紙と
消息を伝える手紙文を書く紙では、
おのずからちがっています。
『源氏物語』に登場する末摘花は、
光源氏へ送った歌が
陸奥紙(みちのくがみ)に書かれてあり、
源氏に苦笑されます。
陸奥紙はふつう手紙を書くための厚い紙です。
紙にこめられた日本人の感性を味わい、
紙の現在、
未来について考えるために、
ひとときゲストのお話に耳を傾けてみませんか。

●日時 本日20時~
●場所 春風社
●参加費 1000円

・大百足虫アリが百匹繋がれり  野衾

おもひいで

 

・そろそろか胡坐瞑想梅雨の明け

『鬼平犯科帳』のなかに、
若いときの無茶や恋は年取ってから思い出すのに、
都合がいいだか、味があるだか、
とにかく、
なかなかいいものだよというようなことを
長谷川平蔵が語る場面が
たしかあったと記憶しています。
ひととの出会いは、
時間がたつとがっかりすることがあり、
それは相手だってそうでしょうから、
お互い様で何をか言わんやなのですが、
そうであればこそ、
忘れられない思い出がいくつかあり、
場所をとらず、
重さがなく、
ひとに迷惑もかけないので、
ふと浮かんだときは、
あわてて押し遣ったりせずに、
静かにながめ、
季節の味を楽しむようにしています。
こころが騒ぐことも最早ないし。
今日から「若菜」に入ります。

・面接の娘眩しく眼を逸らす  野衾