まへを向く

 

・現れて飛行機が行く梅雨晴間

うへを向いて
でなく
まへを向いて ゆこう
涙がこぼれない
わけではない けれど
恥ずかしがつてばかりもいられない
それなら
まへを向いて ゆこう
よこばかりでは つかれる
したなら あぶない
涙と関係なく
たまには うへを見上げ
しかし基本 まへを向く
ただ
耳をすます 耳をすます

・六月を古墳跡地に雨が降る  野衾