武器の谷のアメリカ
お贈りいただいた飯島耕一さんの最新詩集『アメリカ』を読んでいたら、左足の親指がグググと音立てて攣って下方へ折れ曲がり、ヤッベー、と焦ったものの、我慢してそのままにしていたら、ほわ〜んと阿呆な笑いみたく治っちゃった。が、こういうハッキリした痛みではなく、今のぼくの痛みはもっと陰惨でちっぽけで、痔から出る血を座薬で一時和らげるような痛みでしかないな、と、そんなことを思った。痛みもほんの少ししか感じられなくなっている。
「夏の雷」が気に入った。「夏の雷は/途方もない昔と同じくらい わめいて いるか」まったくだ。「生者の交合はあるか/死者のように 陰気な虫か何かのように/交合しているのはいるかも知れない」まさに、哀れ、陰気な虫のセックスだよ。
「ヘルペス病中吟」という詩の、ヘル ヘル ヘルダーリンのリフレインは、少し声を上ずらせて音読すると、何ともいえぬ可笑しみがこみ上げて来て、とうとう涙まで出た。可笑しいのか悲しいのか、ぼくという一匹の虫がいた。
最後の詩「アメリカ」のなかで、飯島さんは「武器の谷のアメリカ/悲しいアメリカ/それは私だ」と書いている。書かずにいられなかったのだろう。傑作詩集だ!
三浦さん、春風社の皆さん、お久しぶりです。新しいホームページ、いいですね。緑がとても鮮やかで眩しいくらい。前の濃い赤も好きでしたが、この渋い緑のさわやかさが「5年目にしてますますいい感じ」と語っているかのように感じました。
三浦さんのおすすめとあって、飯島耕一さんの『アメリカ』、本屋さんに行って見てきましたよ。
まず表紙がかっこよくて、その迫力に完全にまいりましたね。
中身の詩のほうは、先程読み始めたばかりですがなかなか好きで、急がず、その重みや余韻を楽しみながら、ひとつずつ読んでいきたいと思っているところです。
それと「ヘル ヘル ヘルダーリン」のくだりですが、前に「ピ、ピ、ピスタチオは一人っ子」っていう歌(というか…、ビートたけしが歌ってたフレーズと聞きましたが…)が三浦さんのお気に入りだったような。通じるものを感じました(笑)
おお、思い出したよ、♪ピ、ピ、ピスタチオは一人っ子、あれ好きだったなあ。「団子三兄弟」が流行ったとき、そのパロディーとしてたけしが流行らせたんじゃなかったか。変なピスタチオの被り物してさ。
♪ピ、ピ、ピスタチオは一人っ子、うむ、それにしてもいい歌だ。
安藤さん、コメントありがとう。chichiだとプリティーだけど、漢字で書くと格物致知の致知だからな、凄い。