電子書籍がやってくる

 

 長靴を履いて台風避けにけり

やってくるんですねー。
電子書籍を読む機械は、キンドルやiPadだけでなく、
これからもつぎつぎ出てくるようです。
そういうことについての本が
世の中にたくさん出ていて、
わたしも何冊か読みましたが、
どれも刺激的で面白い。
時代が大きく変わる気配を感じます。
本屋も出版社も取次も著者も編集者も、
変わらざるを得ないでしょう。
安閑としているわけにはいきません。
日本の出版界のアキレス腱だったいわゆる再販制度も、
いずれぶっ壊れるんじゃないでしょうか。
わたしとしては、
つくられた紙の本が電子化されることについては、
こまごま考えなければいけない問題は多々あるにしても、
それほど大きなこととは思っていません。
むしろ、
最初から電子書籍化する、
されることを念頭に置いたテキストのほうが気になります。
それが一般的になる時代の著者と編集者、
出版社のあり方が問われてくるのでしょうが、
それがまだ見えません。
見えなくて当然かなとも思います。
まだ、そういう時代になっていませんから。
でもいずれ、そう遠くない時期に、
そういう時代がやってくるでしょう。
そのときに一番問題になるのは、
テキストを見、
読む場合のテキストの評価ではないかと思っています。
結論を急ぐようですが、
本=電子書籍が一般的になったあかつきに、
このテキストは、例えば賞に値する、
あるいは、
パッケージングして残しておくべきだとみなされたテキストが
紙の本にする資格を得る、
みたいなことになるのではないか、
そんな気がします。
でも、分かりません。

 台風一過烏呆けて鳴いてをり

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