やっぱり物だなぁ

 

・あふられて元の姿の薄かな

大学出版部協会から季刊ででている
その名も『大学出版』
という雑誌があり、
第108号 [2016年10月1日発行]
の特集は
「装幀を考える」
間村俊一さんの文章が冒頭を飾っておりました。
本を構成するパーツの紹介・説明は、
折々自句を挟み、
後半、
幾分酒が回ってきたか
とも思われ、
楽しく、
ほのぼのとしていながらも、
酔拳のように時に鋭く第一級のエッセイ。
本はやっぱり物であり、
絶滅危惧種であっていいのだと
改めて思わされました。
奇しくも、
今回の『春風新聞』の特集は、
「本は物である」考。

・秋風を聴きて寂しき書(ふみ)をよむ  野衾