ヘンな朔太郎

 

・足裏に畳軋りて年新た

今更ではありますが、
萩原朔太郎はヘンなひと。
ストーン・フェイスなバスター・キートンばりで、
淡々と
ヘンなことを
言ったり書いたりします。
例えばこんなの。
「私の別れた妻が、私に教へてくれた教訓は一つしかない。
観念(イデア)で物を食はうとしないで、胃袋で消化せよと言ふことだつた。
妻はいつも食事の時に、もつと生(いき)々した言葉でこれを言つた。
「ぼんやりしてないで、さつさと食べてしまひなさい。」」
「妻の教訓 Ⅰ(恐ろしき蒙昧)」と題されている。
これもアフォリズムの一種か。
いや、
阿呆リズム?
早朝ここを読み、
声を出して笑ったところ、
家人怪訝そうに
「どしたの?」

・人も無し村の社の初詣  野衾