夏井いつきさんの『絶滅寸前季語辞典』(ちくま文庫)は、
書名どおりの中身ではありますが、
夏井さんのご家族のこととか、子どものころのエピソードとかが折にふれ、
ちょこちょこはさみこまれてあり、ああ、夏井さん、
そういうお子さんだったのかと、
親しみがわいてきます。たとえば。
そういえば、かつての愛読書『赤毛のアン』の主人公・アンが、
ギルバートと結婚し自分の家を持つときに、
庭の中を小川が流れているところが気に入ってその家に決めるというくだりがあった。
いつかそんな家に私も住んでみたいという憧れもまた、
ささやかな心の贅沢であったなあと、
懐かしく思い出したりもする。
(夏井いつき[著]『絶滅寸前季語辞典』2010年、ちくま文庫、p.109)
TBSのテレビ番組『プレバト!!』で、俳句への思いが強いからこその
歯に衣着せぬ語りで人気の夏井先生ですが、
上の文章などは、
愛媛県の田舎そだちの少女の姿をほうふつとさせます。
・ペンキ塗りたて首筋の残暑かな 野衾

