名だたるモーツァルト弾きがリリー・クラウスだとしたら、
グレン・グールドは名だたるバッハ弾き。
専門的な知識はもち合わせませんが、
こういう天才の表現というのは、
どしろうとの者をもふかく感動させる質を有しているようです。
そして、リリー・クラウスならモーツァルトを、
グレン・グールドならバッハを弾くことを、
こころの底からたのしみまた喜びとしているのではないか、
そんなことまで想像したくなるような音。
とくにグレン・グールドが弾くピアノの音は、
一音一音がピ、ピ、と立ってくるようで印象にのこります。
学校でならったバッハを超えてバッハを好きになったのは、グレン・グールドのおかげ(かな?)。
CDであるていど聴いた後、どんな人か興味をもちました。
いまはDVDになっていますが、
わたしがもとめた『グレン・グールド 27歳の記憶』はVHSビデオテープ。
ピアノを弾いているときのたたずまい、
声をもらしながらの恍惚とした表情、
音楽ともども見惚れてしまいました。
・なんとなくドアを開ければ秋の声 野衾

