けっきょく米が好きなんでしょうね。実家が秋田の農家でもあるし。
このごろはおいしそうなおむすび屋さんがあちこちにできているようですが、
いまのところはテレビで見てるだけ。
ではありますが、
おむすびではないですけど、
けっこうハマっている米のお菓子はあります。
茨城県の立正堂からでている「純米せんべいサラダ味」。
会社の創業は1935年だそうですから、
かなりの老舗。
わたしが住んでいるところの近くでは、
駅そばのスーパーマーケットだけにこれがあります。
大きい袋に二枚入りの小分けにされた小袋が九つ。2×9で18枚。
家人もわたしも大好きなので、
買ってきても、わりとすぐになくなってしまいます。
あるとき、会社帰りにスーパーに寄ってみたら、
いくら探しても、見つかりません。
補充するための上の棚も背伸びして見てみましたが、
そこにもありません。ない。ない。
「米の高騰による影響がここにも出てしまったのか?」
なんてちょっとおもった。
しかたなくそのときは、ほかのものを買って帰った。
あきらめきれず、
なんどかスーパーを訪ね、そのたびに「あ~あ」とため息を吐きましたが、
三週間、いや、一か月ほどたっていたかな、
ダメもとで訪ねたら、あった! ありました!
香ばしく、うっすら塩味サラダ味。それになんといっても、
米の味がする。
おいしいですよ。
・秋冷やビルも深々息を吐く 野衾
猛暑酷暑がいつまでつづくかとげんなりした気分でいましたが、
すずしい風がほほをなで、ようやく秋が来た、
と思いきや、肌寒く感じる朝もあり。
おいおい、早すぎるよ。
夏がグッと勢力を伸ばしたせいで、秋が肩身を狭くしているようなぐあい。
虫があちこちで鳴いています。
かぼちゃがおいしい季節になりました。
きのう、家人がかぼちゃスープを作ってくれました。
豆乳と塩こうじで味を調整したのだとか。
「おいしいね。ちょっと砂糖を入れたの?」
「入れてない」
「かぼちゃの甘さだけ?」
「かぼちゃの甘さだけ」
いや、おどろきました。この夏の太陽をじゅうぶんにとり込んで、
この甘さと美味さに結晶させてくれたんでしょうね。
・秋茜富士の高嶺を見晴るかす 野衾
自宅のCDラックをながめ、ひとケースひとケース引っ張りだしては、
ああ、これよく聴いたなぁ、お、こんなのもあったなぁ
というわけで、つらつら思いだしては書いています。
きょうは民謡。
わたしが歌を聴いたはじまりは三橋美智也ですが、
かれはもともと民謡歌手でした。
三橋の歌う民謡は絶品ですが、民謡の名人といわれる歌い手が日本全国各地にいて、
それを集成したCDを見つけたのでさっそく注文。
SP盤の復刻となればなおさら聴いてみたい。
しばらくこれにハマりました。
すごいもんですねー。
ポルトガルの歌手ドゥルス・ポンテスの歌にも、
風や雨粒や寄せては返す波、砂浜の砂を連想しますが、
日本の民謡もまた、自然界のいろんな音、手触り、肌触りを感じさせてくれます。
名人というのは、自然界のさまざまな音を表現する名人、
かな。
聴き惚れてしまいます。
・稲刈りやパンツ一丁若き父 野衾
世にライブ録音の音源をレコードにしたものも多くありますが、
それはそれで、スタジオ録音のものとはまたちがい、
とくべつな感じがあって好きですね。
ライブ会場へ出向くのがいちばんなのでしょうけど、
それを想像しながら、ライブ録音のレコードを聴くというのはひとつのよろこび。
ダニー・ハサウェイ(ドニー・ハザウェイが原語に近いという人もあり)
が1971年に録音し、翌年に発表した『ライブ』(LIVE)
のカッコよさったら。
音、音楽を聴くわけですけど、
ダニー・ハサウェイのものをふくめ、ライブ録音の音を聴いていると、
すべてではないけれど、雰囲気がありありとつたわってくるものがあります。
ダニー・ハサウェイの『ライブ』は、
その意味で、
わたしにとりまして筆頭といってもいいでしょう。
声にしびれ、想像のうえでの空気にしびれ、間にしびれ。
キャスケット帽をかぶった横顔のジャケット写真がまたなんともカッコよく、
似た帽子を求めたこともあったっけ。
・竜胆や息をひそめてレジの横 野衾
ピンク・フロイドに『ザ・ウォール』 (The Wall) というアルバムがあります。
二枚組で、ジャケットもカッコよく、これもよく聴きました。
「ザ・ウォール」壁。
ベルリンの壁は崩壊しましたが、世界にはいろいろな壁があり、目に見えるもの、
目に見えないもの。広い世界に目を向けなくても、
家族や学校にも、さまざまな壁はある。
というようなことから、このアルバムも、歌詞も相まち聴きようによって、
いろんな聴き方ができた気がします。
イメージの連鎖。観念連合。
キング・クリムゾンやピンク・フロイドやイエスや
アラン・パーソンズ・プロジェクトを聴くようになって、
それらをプログレッシブ・ロックとよぶらしいと知りました。
総じて、大掛かりな音づくり、なんとなく、
大げさな気もしましたが、
若いわたしのこころにうったえてくるものが確かにあった気がします。
・腰落とせそれ腰落とせの運動会 野衾






