編集者冥利

 ベランダを猫行く遥か雪化粧
 昨年10月、小社の目録「学問人」とPR誌「春風倶楽部」を合体させ「春風目録新聞」を発刊し、今、その第2号を準備している。
 今回のテーマは「今って、どんな時代!?」
 言葉はもともと、モノやモノゴトに触れ、それを名指すことから始まっているのに、いつしかモノやモノゴトとの生々しい関係が失われ、なんのための言葉かわけがわからなくなっている、気がする。言葉本来のありようを考えるために、「今を生きる詩・短歌・俳句」のコーナーを設けることにした。
 昨日、アタマをプチプチ言わせて校正校閲にかかっていたのだが、最早にっちもさっちもいかなくなり、ふらりと立ち上がり、エレベーターで下に降りた。何気なく郵便受けを見ると、ビニールの袋に詰められた見たくもないDMが2、3通。その下に葉書が2枚ひっそりと隠れていた。1枚は女優の冨士眞奈美さんから。1枚は詩人・俳人の加藤郁乎さんから。お二人とも執筆「諾」。やったー!!
 加藤さんのは、敬愛する飯島耕一さんが「最後の江戸人」とよぶに相応しい字体と文で、バッ!と視野が広がるようだし、冨士さんのは、ラブレターのようにこころに染みた。
 お二人の葉書で1日が救われたような気がした。
「春風目録新聞」第2号、面白くなるぞー!!

47a7909698fd0-080203_0919~0002.jpg