さまざまのこと 2

 

ふるさとの思い出といえば、やはり、小学、中学時代のいろいろが輝いている
ようです。
小学生のとき、
テレビアニメで『遊星少年パピイ』というのがありました。
おなじ頃『宇宙少年ソラン』というのもありました。
わたしは、どちらかというと、
『宇宙少年ソラン』のほうを、よく観ていたと思います。
ソラン、ソラン、ソランとリフレインする主題歌も、
なんとなく覚えています。
Aくんは、ちがいました。
『遊星少年パピイ』が圧倒的に好きだったんではないかという気がします。
どうしてそう思うのか。
以下のようなAくんをよく目にしたからです。
と、そのまえに、
触れておかなければなりませんが、
そもそもパピイという少年、地球外の星から来て地球人に姿を変えているのですが、
ここいちばんというときになると、
「ピー、パピイ!」
と叫び、
もとの遊星少年になり悪を退治する。
さて、Aくん。
たとえば、学校の授業と授業とあいまの休憩時間、
子供たちがトイレに行く。
男子トイレに数名の子供がならんで用を足す。
窓から見える景色に目をやりながらのあの時間もなつかしい。
用を足し終えると、手を洗って教室へ。
手を洗わない子も少なからずいた気がします。
というような場面で、
いきなりAくん、
「ピー、パピイ!」と大声を発し、タタタタタ…
一目散にトイレから走っていく。
そういうシーンをたびたび、たびたび目にしました。
「ピー、パピイ!」タタタタタ…
「ピー、パピイ!」タタタタタ…
トイレで用を足すことと、
遊星少年に変身することにどういう関連があったのか、
なかったのか。
用を足してスッキリした気分が「ピー、パピイ!」と叫びたくなる原動力になった
のであろうか。
いまとなっては分かりません。
これも、同期会でAくんに会ったら聞いてみようかな。

 

・伊勢山や表裏見せ新樹光  野衾