ふるさとの遊び 4 石当て

 

いま仮に「石当て」としましたが、その遊びを当時どう呼んでいたのか、
思い出せません。
足の甲にてきとうな石を載せたり、両足のくるぶしのところに石を挟んだりして、
相手の石にぶつける、というもの。
弟からのメールによって思い出したものの、
弟も、
遊びの名称を思い出せないらしい。
「石当て」「石ぶつけ」「石落とし」……
ふむ、
なんて言ったっけなぁ?
それはともかく、
この遊びで勝つためには、
できるだけ平べったい石を見つけることが肝要、
だったような。
足の甲にも載せやすいし、
両足で挟むにも都合がいいわけです。
足の甲に載せて運ぶ場合は、
石を載せていないほうの足をつかい、ぴょんぴょん跳んで移動、
両足のくるぶしのところに石を挟む場合は、
挟みながら、石を落とさぬようにして、両足でぴょんぴょん跳ねていって、
タイミングを合わせ、
パッとじぶんの石を放ち相手の石にぶつける。
いずれにしても、
石を落とさぬように運ぶのは、かなり難しかった。
ところでこの遊び、
どれぐらいの範囲で行われていたのだろう?
たとえば、当時、子どもの遊びとしてわが村全域で、割と行われていたのか、
いや、もっと狭い範囲でのことだったのか、
あるいは、
意外と村を越え広域に及んでいたものか、
遊びは確実にかつて存在していて思い出せるのに、
名称はもとより、
謎に包まれています。
手を使わないことでいえば、
蹴鞠的でもあるし、サッカーのリフティングのようでもあるけれど…

 

・聴きなれし音の滴よ春に落つ  野衾