あやしうこそ

 

子どもの頃から十代、二十代頃までは、
じぶんがどんな風に変わっていき
どんな人間になるのかなぁと思ってふわふわしていた気がします、
いま思い返せばということですが。
ところが、
このごろは、
じぶんがどうにもこうにも、
こうでしかありえないということを思い知らされ、
あやしうこそものぐるほしけれ、
ではあります。
やっと徒然草を味わえる年齢になったのか
と思うことしきり。
「あやしうこそものぐるほしけれ」
を、
「ワケ分かんない内にアブナクなってくんのなッ!」
とした橋本治さんは、
昨年1月29日に亡くなりました。

 

・凧(いかのぼり)故郷の空の澄みわたる  野衾