回転寿司屋にて

 

 散る花のふるさとの果て陶淵明

長い連休が終り、今日から仕事。
頭を切り替えなければいけないのですが、
まあ、ぼちぼちと。
さてこの連休、
わたくし早々に秋田へ帰りました。
ふるさとの最寄り駅井川さくらまで、
父と母がいつものように車で迎えに来てくれました。
家人と後部座席に乗り込むと、
車は国道七号線を一路八郎潟方面へ。
これもいつもの通り。
ほどなく道路脇の回転寿司屋に到着。
駐車場に車を停め、
四人揃っていそいそと暖簾をくぐり、
案内されるままカウンターに並びます。
イカやエビやタコやウニやイカやエンガワやカニやイカを頼みます。
父もわたしもイカが大好物。
なので、どうしても、
ポイントポイントでイカを頼むことが多くなります。
父が突如、
「ゴルバッチョください」
なかで働く若い職人さんはキョトンとしています。
父はなおも
「ゴルバッチョくださいゴルバッチョ」
職人さん、ようやく気づいたらしく、
「ああ。カルパッチョですね」
父、「は! なんて?」
「カルパッチョですね」と職人さん。
「ゴルバッチョじゃないの? ははは…。
まあ、どっちでもいいけど。
それを一つください」と父。
対応してくれた職人さんだけでなく、
他の職人さんも側にいたお客さんも笑っています。
父も母も大笑い。
わたしも家人もつられて大笑い。
場内はまさに笑いの渦。
分かりやすい言いまちがいです。
ゴルバチョフ+カルパッチョ=ゴルバッチョですから。
こうして連休の幕は明けました。

 もののふの集ひし里の五月かな  野衾