トークイベント

 

 鉄塔も人も錆びつき朧なり

今日の「よこはま 本への旅」は、
詩人の佐々木幹郎さんをお呼びし、
ただいま好評発売中の『ことばのポトラック』について、
お話をうかがいます。
だけでなく、
自作の詩の朗読をお願いしてあります。
わたしは以前、
佐々木さんの詩の朗読を聞く機会にめぐまれ、
不意を突かれたように、
体が熱くなり、
涙が溢れてきたことがありました。
詩って凄いなあ、
ことばっておそろしいと思いました。
また、
だからおもしろいとも。
トークの後半では、
詩のことば、詩の作法、推敲について等々、
ぜひうかがいたいと思います。

 かなしみはとろけ朧となりにけり  野衾

生涯の一冊

 

 唇に春雨落ちて泣きにけり

むかし勤めていた出版社で同僚だった友人来社。
友人は、
今は別の出版社の役員をしています。
著者の先生からの紹介で、
ある原稿を預かったそうですが、
自社では出版が難しく、
春風社ではどうだろうか
とのことで、
見るだけでも見てほしいと持ってきたのでした。
疲れたこころと頭と眼を駆動させ、
いいところを汲み取ろうと頑張りましたが、
やはり、
企画で引き受けることは難しいと判断したので、
丁重にお断りしました。
企画でやろうと判断する基準をことばにすると、
「本を読まない人のための本」
かどうかということになります。
持ち込まれるほとんどの原稿は、
仮に作ったとしても、
「本を読む人のための本」にしかなりません。
それでは本の売れないこのご時勢、
もとから売れるわけがありません。
読者にとって「生涯に一冊の本」
になる可能性を秘めた本しかわたしは作りません。
あくまで企画の話です。

 春雨を飲んで人の世空しかり  野衾

家宝

 

 南では真夏日録す処あり

『突撃! よこはま村の100人 自転車記者が行く』
に収録させていただいた方々へ
本をお送りしたところ、
お礼の電話を下さった方がいらっしゃいました。
総務の中田からその旨つたえられ電話を替わると、
「本が届きました。一生の家宝にします。
ひとことお礼を言いたくて。
ありがとうございました」
胸がジーンとなり、
ふと思い出したのは、
「春風目録新聞」第十号収載の小池昌代さんのことば。
「絆は感じるもので、言葉にはしないほうがいい。愛もまた。」
まこと、そのとおりです。
お礼の電話にお礼を申し上げ、
電話を切った後も
下を向きそのことを考えていました。

 半袖とセーター交じる狂の春  野衾

『よこはま村』完成!

 

 東京のビル群出でて春の雨

『突撃! よこはま村の100人 自転車記者が行く』
が完成しました。
タイトルが長いので、
略して『よこはま村』
これなら覚えやすいでしょう。
完成にあわせてお呼びしていた神奈川新聞社の佐藤将人記者は、
本を手に持ち撫でさすり、
「スゲー!」
あははは…。
佐藤記者がこの本の著者です。
素敵なイラストをたくさん描いてくださった得地直美さんは、
「すごい。すごい。ほんとうに出来たんだぁ」
うれしさが掛け合わされ、
餅がふくらむように、
フワ~とうれしさがふくらんでいきます。
しばし、もちもちしていたい気分。
下版ぎりぎりで地図を描いてくださったたけなみさん、
かわいく温かく手になじむ本をデザインしてくれた多聞くん、
ありがとうございました。
「街を歩けば人に当たる」がコンセプトのこの本、
みなさん、
どうぞ手に取ってみてください。

 春雨や意味に疲れし人もあり  野衾

二つのパターン

 

 コナン観て涙溢るる春日かな

仲良しの、
近所のりなちゃんの誕生日を祝し、
年に一度、
かつての『男はつらいよ』シリーズ
みたいに製作されているコナンの映画を観に行ってきました。
今回は、
『名探偵コナン 11人目のストライカー』
去年もそうでしたが、
コナンをまともに観ると、
必ずと言っていいほど目頭が熱くなります。
熱くなるパターンは二つ。
一つは、
だれかを助けるために
コナン少年が命がけでスケボーで目的地に向かう場面。
もう一つは、
問題解決のために子どもたちが協力して事に当たる場面。
上記いずれかの場面になると自然に、
二つのパターンが合体すると絶対に、
鼻がツーンとしてきて、
やがて目から涙がダーッ。
パブロフの犬と同じく条件反射が起きます。
今回、
どうもセリフが素人くさい人がいるなあと思って観ていたら、
ほんもののJリーガーが何人かでてることを、
エンドロールで知りました。
納得。
でも、かえってそれが
映画にリアリティーを持たせていたかもしれません。
また来年のお楽しみです。

 修学の旅を間近のひかりかな  野衾

買ったほうが安くても

 

 夢うつつ無限空より春の雨

靴底の直しが出来上がり、
職人技に感動しました。
かくなる上は、
クリーニングとカラーリングもお願いすることに。
値段は少々高めで、
おそらく、
新しい靴を買ったほうが安いくらいでしょう。
でも、
どんなふうに修繕されるのか、
その仕事ぶりにも興味が湧き、
たのんでみることにしました。
一ヵ月半ぐらいかかるそうです。
このワクワク感がたまらない。

 擦り傷もこころの傷も春の雨  野衾

趣味repair

 

 紫木蓮佇みをりし女あり

自分でするわけではないのですが、
このごろリペアが趣味になりました。
それほど高価なものではありませんが、
履きなれた靴を捨てるのがもったいなくて、
横浜駅西口にある高島屋の三階、
婦人靴売り場の奥にある
ミスターミニットに持ち込んだら、
ちゃんと直してくれ、
いい感じで履けるようになりましたので、
それならもう一足、
もはや捨てるしかあるまいと思っていた靴を、
きのう持っていきました。
受付のおねえさんに話したら、
ちょっと難色を示したものの、
やってみましょうということになり、
預けてきました。
靴は、
履いているうちになじんできて、
履いていることを意識しなくなってくると、
靴底が傷み、
斜めに磨り減ってきたりもしますが、
そこで捨てずに直して履くのが本来かな、
と、
なんとなく思ってきました。
今日の午後には出来上がるそうです。

 たんぽぽの根掘り届けし師もゐたり  野衾

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