珪藻土

 

 おでんの具なにか忘れた竹輪かな

天井・壁が呼吸することで快適湿度の室内空間を保ち、
結露を防いで黴やダニを抑え、脱臭効果があり、
夏は涼しく冬あたたかく、耐火性にも優れ、
音の反響もおさえるてくれるという(ふ~)、
いい事づくめの珪藻土を、ここ二週間ほど塗っています。
塗っている、と言っても、
実際に塗っているのは家人と近所のまるちゅあんで、
わたしは専ら下準備のタッカー留めとシーラー(糊)塗りです。
一度洋間の天井を塗ったのですが、
それなり塗れたかなと思ったのに、翌朝見たら、
でこぼこぼこぼこがたがたで、がっかりしました。
が、それとは別に、その天井塗りで密かに
愉しいと思ったことが一つだけありました。
下手なので、練った珪藻土を乗せている板から珪藻土がボタッと
落ちます。しまった! と、最初は思うのですが、
さらにボタッ! つづいて、ボタッ!
ボタッ! ボタッ! ボタッ!
しまいには、もう次から次と、
ボタボタボタボタボタボタボタボタボタボタボタボタ。
降り始めた雨が勢いを増すように、
際限がありません。
傘を持たずに雨に当たり、最初は雨を避ける具合ですが、
そのうちどうでもよくなり、
しているうちに、むしろ雨に濡れている自分を
愉しむようになったものです。まさに、あんな感じ。
そんな体験を味わったのはよかった(?)のですが、
あとの床は、最早たいへんなことになっていたのでした。

 冬の日を吸ふて吐くや珪藻土

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