日本図書館協会選定図書

 

 月出でて獣の夜になりにけり

拙著『出版は風まかせ』が日本図書館協会選定図書に選ばれました。
やったー!!
日本図書館協会のホームページに夜と、いえ、よると、
「日本図書館協会より任命された各専門分野の選定委員約 50 名が、
現物一冊一冊に必ず目を通し、
公共図書館に適している本として選択されたもの」とあります。
今は紙の本が売れなくなっている時代で、
図書館に置いてもらえるとありがたいなあと思っていましたから、
とても嬉しいです。
ただ、一つ気がかりなことがあります。
それは、191ページの1行目。
頭にきて書いた文章なので、つい、あのような差別語というか、
極めて汚い言葉を発してしまいました。
書いたときはそうでも、何度か校正する機会がありましたから、
そのとき直せばいいようなものですが、
汚い差別語ではあっても、それをおとなしい言葉に直したのでは
画竜点睛を欠くとでも申しましょうか、
文章全体の主旨がぼやけるとでもいうのか、
ともかく、最終的にわたしはその言葉を残しました。
選定図書には択ばれたいけれども、あの言葉があるからなあと、
本が出来てからも、悔やまないでもなかったのですが、
さすが選定委員、著者の言わんとするところを深く汲みとり、
択んでくださったのかと思うと、
涙が出るくらいに嬉しくなりました。
なりました。
が、はたとここで疑問がもたげたのも事実です。
選定業務についてホームページに載っている文章を読み返したら、
「各専門分野の選定委員約 50 名が、現物一冊一冊に必ず目を通し」
となっていて、「読む」とはどこにも書かれていません。
ということは、ひょっとして、
191ページのあの言葉、見逃したのか?
いやいやそんなことはあるまいよ。なんたって専門委員なんだから。
でも、しかし…。
とまあ、疑問が解決されたわけではありませんが、
択ばれたことは嬉しいので、191ページ1行目のことは、
そっとして置こうと思います。
さてと、今日は「春風目録新聞」の第5号が出来てくる日です。
特集のテーマは「紙の本」。楽しみ!

 長靴を一雨ごとの寒さかな

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