Archives : 10月, 2009

練功千日

 

 野良猫が生ゴミ攫ふ月夜かな

二〇〇七年二月一日から始めた禅密気功ですが、
今日で千日になりました。
朝は一日も欠かしませんでしたが、
夜は食事をしたあとちょっと横になって休むつもりが、
すっかり寝入ってしまい、
眼が覚めてもどうにもやる気が起きず、
そのまま布団に入ってしまうことも間々あります。
が、
この気功のおかげで、体調は今のところ良好。
体重も不摂生をしていた頃に比べ十キロほど落ち、
ほぼ適正体重に戻りました。
もう一個免状をもらうと、
お金をいただいて人に教えることもできるのですが、
本業が忙しく、時間が取れそうにもありませんから、
それはひとまず置いといて、
引き続き健康維持のために続けるつもりです。
数字が問題ではありませんが、
続けるための一つの契機にはなりますから、
次は練功二千日を目標にします。

 半月の下の黒子の夜寒かな

091013_0759~0001

紙の辞書

 

 秋寒や若沖の鶏羽ばたけり

岩波書店では、来月20日に「岩波国語辞典第七版」を発売するそうです。
わたしが最初に買った辞書が「岩波国語辞典」でした。
中学一年生のときです。
今は会社に置いてあります。
『トーハン週報』という主に書店員が読む雑誌がありますが、
そこに岩波書店辞典編集部の署名で、面白い記事が載っていました。
タイトル「紙の辞書だからこそ」。
電子辞書やインターネットと比較し、
紙の辞書の良さが縷々力説されています。

①一覧できる。つまり、ひと目でいろいろな項目が目に入る。
目的の言葉だけでなく、周辺の単語が目に入るので、
意外な言葉との出会いや発見がある。それによって、言葉の世界が広がる。
(なるほど。でも、ちょっと苦しい感じ)

②紙の辞書で引くと、記憶の定着度が高い。
(え!? そうなの? だいぶ苦しい感じ)

③紙の辞書には、「紙幅の制限」がある。
分量を気にせず書き込めるインターネット上の辞書と
最も異なる点である。ページ数に限りがあるから、
必然、解説文は簡潔でわかりやすく、要領を得たものになる。(なる!)
そして、新たに収録する言葉も、
なんでも入れるというわけにはいかないため、重要性の高い言葉や、
現代の生活に必要な言葉を吟味し厳選する。
(相当苦しい感じ)

(  )はわたしの感想ですが、この記事を読み、
紙の辞書づくりにかける編集部員の苦労が身につまされました。
紙の辞書ってこんなにいいんだぞ!と、
脂汗を流しながら力説する情熱が伝わってくるではありませんか。

 明日届く机待つ夜の鉦叩

091027_0914~0001

極私的

 

 秋の日のワインにチーズフォンデュかな

実物をまだ見たことがありませんが、
キンドルという液晶画面の電子端末があるそうで、
読みたい書籍や新聞などを端末で購入すると、
通信回線を通じてデータとして取り込み、
液晶画面で読むことができるのだとか。
ところが、アメリカで、
キンドルにまつわるちょっとした事件が起きた。
ジョージ・オーウェルの『1984年』を
キンドルで読んでいた人が相当の数いたらしいのですが、
突然画面から消え、読めなくなったそうです。
著作権のことで問題が生じ、配信する側が消したという。
本を読むということは、きわめてプライベートな行為で、
恋人との蜜月よりももっと濃密な時間が流れることもある。
それが、だれかの手によって管理されるということになれば、
読書そのもののあり方が変容せざるを得ない…。
そういうようなことを一昨日、NHK「視点・論点」で
作家の藤原智美さんが話していました。
(恋人との蜜月よりも、とは藤原さんは話されませんでしたが)
坂口安吾の『堕落論』を、ジャックナイフを
ふところに忍ばせるように持ち歩いていたという、
ある作家の若き日のエピソードを思い出しました。
本と人との距離がますます問われることになりそうです。

 鰯雲とろ~りチーズフォンデュかな

100_0100_resized

傑作パンフ!

 

 秋集ふ朱き唇ナポリタン

秋田県農林水産部水産漁港課の鰰(ハタハタ)のパンフが凄い!
県庁から毎月送られてくる資料のなかに入っていたものですが、
こんなに元気のでるパンフレットは久しぶりです。
煮て良し焼いて良し鍋で良しのハタハタをぜひ知ってもらいたいというこころが、
パンフレットのどこを見ても溢れています。
このパンフの制作にかかわった方たちが人後に落ちぬハタハタ好きなのでしょう。
ドッカ~ン!! と表に鰰をもってくるあたり、
ちょっとほかでは思いつかないのではないでしょうか。
神の魚鰰[秋田ハタハタ]
どうだ! 知っとるか! これが秋田名物ハタハタだぞ!
口角泡が飛んできそうではありませんか。
鰰の文字の由来、秋田人の鰰に寄せる思いが静かに細やかに記されています。
裏を見ると、
「これぞ神の魚「秋田ハタハタ」実寸大」
あはははは…このノリ、好きだなあ。
愛が溢れているじゃありませんか。
感謝のこころが滲みでているではありませんか。
そうだそうだ、秋田人は鰰をいただいて育ったのだということを
思い出させてくれる 傑作パンフレットです。

 御殿山手に一冊の秋を知る

IMG_0001_2resized

IMG_0002_2resized

たからもの

 

 うれしきはりなぴの刺繍高き空

近所のりなちゃんが、土曜日、
お母さんとおねえちゃんと訪ねてきてくれました。
『出版は風まかせ』が出来たことのお祝いに、
ひと月ほどかけて刺繍をつくり、それを持ってきてくれたのです。
なんとすてきでしょう!
わたしは、それを見て泣きそうになりました。
刺繍のなかのわたしは、この夏気に入って着ていた
ピンクのTシャツを身に着けています。
左手には、このごろいつも持っているgentenのバッグ。
右手には一冊の本。
背景の木には緑や黄緑の葉が茂り、赤い風船が空高く飛んでいきそうです。
りなちゃんもわたしも、うさぎも猫も、小さな花たちも笑っています。
りなちゃんは、わたしのお気に入りの紺のシャツ。
土曜日もそのシャツを着て刺繍を届けてくれました。
一生のたからものです。

 りな刺繍赤き風船秋の夢

DSC01880_resized

Archives

You are currently browsing the 港町横濱よもやま日記 blog archives for 10月, 2009.

三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

2009年10月
« 9月   11月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
過去の日記
最近のコメント
三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。