極私的

 

 秋の日のワインにチーズフォンデュかな

実物をまだ見たことがありませんが、
キンドルという液晶画面の電子端末があるそうで、
読みたい書籍や新聞などを端末で購入すると、
通信回線を通じてデータとして取り込み、
液晶画面で読むことができるのだとか。
ところが、アメリカで、
キンドルにまつわるちょっとした事件が起きた。
ジョージ・オーウェルの『1984年』を
キンドルで読んでいた人が相当の数いたらしいのですが、
突然画面から消え、読めなくなったそうです。
著作権のことで問題が生じ、配信する側が消したという。
本を読むということは、きわめてプライベートな行為で、
恋人との蜜月よりももっと濃密な時間が流れることもある。
それが、だれかの手によって管理されるということになれば、
読書そのもののあり方が変容せざるを得ない…。
そういうようなことを一昨日、NHK「視点・論点」で
作家の藤原智美さんが話していました。
(恋人との蜜月よりも、とは藤原さんは話されませんでしたが)
坂口安吾の『堕落論』を、ジャックナイフを
ふところに忍ばせるように持ち歩いていたという、
ある作家の若き日のエピソードを思い出しました。
本と人との距離がますます問われることになりそうです。

 鰯雲とろ~りチーズフォンデュかな

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