遠目

 

 塩むすび疲れをほぐすおでんかな

このごろの出勤時のたのしみは、紅葉坂ですれ違う女子。
とにかくスタイルが抜群で、
すらっとした脚の綺麗さはモデル並み。
というか、本当に、モデルさんかもしれません。
坂の上から彼女が下りてくると、
あまりのスタイルの好さに見とれてしまいます。
横断歩道の真ん中で立ち止まりそうになったことも
一度や二度ではありません。
ルパン三世にでてくる峰不二子は彼女がモデルなんだよ、
といっても、さほど疑われないのではと思うぐらいです。
顔も可愛いです。造作も悪くありません。
ただ一つ惜しいのは、目。目と目の間。
目が離れています。
二つの目が磁石のN極とN極が反発するように、
顔の縁(へり)に向かって勢いづいています。←  →
本人も気にしているのか、
アイライン、アイシャドウが凄いことになっています。
塗りたくっています。
外に向かう力を、
なんとか力でねじ伏せようとするかの如くですが、
目の放つ斥力には抗しがたいものがあるようで、
黒々とした目の周りが、心なしかちょっと悲しげでもあります。
でも、透けて見えるそのこころが健気な感じがし、
ますます可愛いなあ、とも思うオヤジであります。

 光太郎の詩に燦々と冬の午後

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