擂り鉢の次は

 尻頭黒焦げなりし柳葉魚かな
 直径30センチの擂り鉢を買い、だまっこ餅やとろろ汁をつくって楽しんでおり、擂り鉢は宝物ですが、今度はスキャナーが欲しくなりました。知り合いの子供たちから可愛い絵をもらうことが多くなり、飾っているだけで楽しいのですが、スキャナーがあれば、この欄にも載せられます。欲しいものが次々と出てきます。ゴム長靴への気持ちは少し冷めたようです。雨が降らなくなったせいかもしれません。
 寒鴉はらりきりもみ降下せり

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うれしい手紙

 春風社 石橋幸子様
 朝晩はめっきり寒くなって参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 この度は『心理学|梅津八三の仕事』をお貸し頂き、まことにありがとうございました。読むごとに新たな“気づき”があり、おかげさまで多くのことを学ぶことができました。ありがとうございました。できるだけ早くお返ししなければ…と思っていたのですが、梅津先生の論文は非常に難解であるため読み進めるのに時間がかかってしまい、お返しするのが遅くなってしまいました。申し訳ありませんでした。
 私は現在、障害児教育を専攻しています。私が初めて梅津先生の心理学に触れたのは学部生の時でした。講義の中だけではよく分からなかったのですが、その後、実際に障害のある方々との係わり合いをもち、教育的対応のあり方について実践的な検討を重ねる中で、折に触れ梅津先生の心理学の凄さを感じてきました。今回、ある財団法人から研究助成金を頂けることになり、憧れだった「梅津八三の仕事」を購入しようと決めました。品切れだったのは残念ですが、こうした温かいお心遣いを頂き、まことに感謝しております。貴重な本を見ず知らずの私に快くお貸し頂き、まことにありがとうございます。自らの研究が多くの人に支えられていることを忘れずに、これからも清新な学問を追求していきたいと思います。
 少しばかりですが、仙台名物の「笹かま」を別便でお送りします。みなさまでお召し上がり下さい。
 末筆ながら、石橋様並びに春風社のみなさまの益々のご健勝と、貴社の益々のご繁栄をお祈り申し上げます。
            2008年11月3日 笹原未来
*小社が創業間もない頃つくった『心理学|梅津八三の仕事』がおかげさまで今年完売し、社に残してある見本の1セットをお貸ししたことへのお礼の手紙です。社員一同、感動し、この仕事の意義を改めて確認した次第です。ご本人の了解を得、ここに載せさせていただきました。

柳葉魚

 ケータイを仕舞い淋しきシシャモかな
 柳葉魚と書いてシシャモと読みます。わたしが以前勤めていた学校にシシャモというあだ名の理科の教師がいました。わたしが付けたのではなく、すでに付いていて、他の教師も生徒も、彼のことをシシャモと呼んでいました。頬の辺りのコケ具合なんか、本当に少し炙りすぎたシシャモに似ていて、シシャモを食べるたびに彼のことを思い出します。
 シシャモといってもこのごろは、実際はカラフトシシャモ(カペリン)がほとんどらしいのですが、食って美味しいので、あまりこだわりません。
 パックになっているのを夕飯に食べたのですが、三匹だけ残りました。もったいないので冷蔵庫に入れておいたのを昨日、これまた残った玄米粉クリームと一緒に食べました。三匹という数も数ですが、電子レンジでチンしたものだから、水分が飛んでねじくれて曲がり、いかにもシシャモー!! という感じです。ちょっとしょっぱく苦い。日本シリーズ西武の勝ち。

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KIKUYA

 崖の上白き妖しきススキかな
 小社から野毛方面に歩いて、マンダリンホテルの交差点のすぐ手前にスリランカカレーと銘打った看板が出ていて、通る度に気になってはいました。が、なんとなく入るきっかけがつかめず(というのは、月曜はドジョウ、火曜はチャンコ、水曜は野菜カレー、木曜は肉うどん餅入り等々と、ほぼ曜日ごとにメニューのローテーションが決まっているからです)通りすぎていました。きっかけは、ひかりなちゃんのママ。ご注文いただいた本を渡しがてら、武家屋敷と一緒にはじめて入りました。
 エビ・アサリ・キーマカレーを注文。スパイシーかつ本格的なカレーで、なるほど、これは行列ができるはずと納得。
 美味しいカレーを食べた翌日、またまた二人でいそいそと緩い坂を下り、交差点そばのKIKUYAに入り、カレーをいただきました。あはははは…。馬鹿じゃねーのと笑うなかれ!
 魚介好きなら人後に落ちない武家屋敷は前日と同じエビ・アサリ・キーマカレー。わたしは、迷いに迷った末、チキン・キーマカレー。焼いたトリ肉がカレーに入っていて、香ばしくて旨かったー!!
 芋の屁の臭く大きく二十発

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 月白の線路のネズミ走り抜け
 どこの駅に限らず、夕方から夜にかけて、駅のホームから線路をぼんやり眺めていると、チチと静止画の一点が微かに動くことがあります。鼠です。子供のげんこつぐらいの鼠が、動いて、枕木と敷き詰められた石の間のうろに潜りこんだかと見ていると、またチチと動いて次のうろに消えます。一日の疲れから、体と頭がぼーとなっていたのが、こころなしかスッキリしたような気がします。視力が少し回復したような気さえします。

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痔治る

 天高し母父浴びて駆けてこよ
 今、タイトルを「痔治る」と書いて思ったのですが、音が「居直る」と似ています、ていうか、Jの文字が入るかどうかの違いです。jinaoruとinaoru。あはははは…。「居直ったな」という場面で、「痔治ったな」と言ったら、けっこうウケるか?(ウケないか)
 それはともかく、銀座の肛門科の専門医に手術を勧められたのに、一旦はサインまでしていたのに断って、ひたすら気功を続けていたら、いつの間にか、あ〜らら、すっかり治ってしまいました。
 ここ半年ほど、少し硬めの便が出ても、一度も切れていません。切れてな〜〜い!! スコーンと快便した後、紙で拭いても(はい、ウチはまだウォシュレットではありません)出血していないというのは、なんとも気持ちいいものです。ほんと、気功様様。
 雨上がる爪の先までとろろ汁

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うごく

 擂り鉢やアーララりなの手山の芋
 土、日、月と三連休でしたが、マンションの理事会、気功教室、ドキュメンタリー「北の大河リヤカーの旅」上映会、散髪、阿部仲麻呂氏「神学博士論文公開審査」於上智大学等々、いそがしく動き、いろんな人とお目にかかりました。人に会うことは楽しく、驚きに充ちています。
 近頃、一軒置いて隣りに引っ越してきた方は、今年、マンションの会計係をやってくださっているのですが、理事会の帰りに歩きながら話したら、十和田湖近くのお生まれらしく、短い時間でしたが、秋田の話に花が咲きました。老犬を飼っていて、よく世話をしているのを目にするので、そのことを話題にすると、20年飼っているのだとか。要らなくなったペットが捨てられる時代に、偉いと思います。
 肌寒やドア開けほっこり牛蒡の香

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