天に気象

 

鍼灸院に通い始めて十年ほどたち、
じぶんでも毎日灸をすえるようになったせいか、
以前に比べ、
体調が安定してきたように感じます。
それにプラスしてこのごろとみに思うのは、
よくも悪しくも、
日々の体調の、
少し大げさに言えば、
時時刻刻の微妙な変化を意識するようになったこと。
気にし過ぎはよくないけれど、
天気みたいなものかな、とも思います。
天気による体調の不具合をさす気象病というものも指摘されていますが、
天気の影響はもとより、
食べ物、飲み物、睡眠の質や時間、ストレスの有無、
等々、
さまざまなものから影響を受け、
いのちの気象とでもいいたいぐらい千変万化する
と見たほうがよくはないか。
そういう実感がありますので、
たとえば寺島良安の『和漢三才図会』、貝原益軒『養生訓』
なんかが、
しぶく光を放ってきました。

 

・ありがたき里山の今ぞ鶯  野衾