曇天

 なかなか晴れの日が続かない。秋田の父はこんな年は珍しいと言っていた。父は、二十年以上農業日誌を付けている。街を歩けば新緑の季節で、青葉若葉が清清しく目に優しく映る。気温もそれなりに上がっているというのに空を見上げれば灰色。ポカポカ陽気のなかを早くTシャツ姿で歩きたいと思うのだが、それにはもう少し時間がかかりそうだ。