時のおもしろさ

 

せんだって、仕事の打ち合わせで赤羽まで行ってきました。
以前勤めていた会社があったところですが、
駅の構内、周辺がすっかり変っていて驚きました。
よく見ると、
会社を起こすきっかけの場所となった店はのこっており、
とてもなつかしく。
さて、
著者の方のご自宅にうかがった折、
ジェイン・オースティンさんの『マンスフィールド・パーク』
が書棚にあるのを目にしました。
わたしも有っているのにまだ読んでいなかった
ことを思い出し、
これもなにかのご縁かな、
という気がして読んでみました。
『自負と偏見』『エマ』のときも感じましたが、
時のうつろいのなかで、
人も人のこころも、
また登場人物それぞれの物の見方、人の見方が微妙に変っていく
そのあり様がていねいに描かれており、
しみじみとおもしろかった。

 

時の流れと云うものは、
人間が計画したことと最終的な結果とのあいだに決って
このような対照をもたらしては、
当事者を教育し、
まわりの者達を面白がらせるのである。
(ジェイン・オースティン[著]大島一彦[訳]『マンスフィールド・パーク』
中公文庫、2005年、p.686)

 

そうかもしれないなぁ。悲劇、また喜劇。

 

・冬のタクシー佳き音楽佳き会話  野衾