時ぐすり時まなび

 

時薬と書いて「ときぐすり」。日日薬「ひにちぐすり」という言い方もある
ようです。
こころが傷つき悲しみにとらわれているとき、
どんなカプセル、粉薬より、
時の癒し効果によっていやされ、徐々に回復する、
そのための時ぐすり、
日日薬。
これまでのことをふりかえると、
たしかにそういうふうに言えるかな、
とも思います。
時、時間について考えると、過ぎる速さもそうですが、
感じ方が年々変ってき、
それに応じて味わいがふかくなるようです。
癒し効果の時薬、日日薬も味わいがあるけれど、
それになぞらえれば、
時学び、も、あるかな?
「学びて時に之を習う、亦た説ばしからずや」
勉強したことを折々に復習し、くり返すことで理解が深まり、
身につき、体得されていく。
それは生きるうえでの大きなよろこび、
人生のよろこびではないか、
そう思います。
これ、時まなび。
さらに、時読書、というのもありそう。
大学生時代の恩師のことばが忘れられず、
ようやく『ヴィルヘルム・マイスター』を読んでいる
のとか。
ちなみに、下の写真はポプラではありません。
子どものころを思い出しての句です。

 

・蓑虫や明けゆく空のポプラから  野衾