自戒のじゅもん

 

ガースーといえば、まえの総理大臣菅義偉さんのいわば愛称で、
ご自身「ガースーです」なんて、
おっしゃっていたけれど、
意味はちがいますが、
このごろわたしのひとりごと、つぶやきのようなじゅもんが「がーすー」。
がーすー、がーすー。
ひらがなです。
がーすーの「が」は、がんばらない。
がーすーの「す」は、すぐにをしない。
どちらも、
いまのじぶんの年齢を考えてのことでありまして。
東京大学総長をされた矢内原忠雄さんは、
がんばるは、
もともと我を張るの意味であるから「がんばってください」と言われるのは、
うれしくないと書いていましたが、
わたしの場合、
そういうことでは必ずしもなく、
単に力まない、というほどの意味でありまして。
この夏、酷暑猛暑の日がつづき、鼻血まで出る始末でしたが、
ふりかえれば、ちょうどそのころ、
少々便秘気味で、
トイレで力み過ぎたのがよくなかった!
と、
あとになって分かりました。
鼻穴の内壁にはキーゼルバッハ部位というのがあり、
血管が集中しており、そこにどうやら圧がかかり過ぎたみたい。
なので、
がーすー、がーすー。
もう一つのほうの「すー」ですが、
これは「すぐにをしない」の「すー」でありまして、
わたしは、
子どものときから、割にパッとうごくほうでした。
たとえば朝、目が覚めると、瞬時に床を離れる癖があります。
あるとき、パッと起き上がったらクラッときた。
ヤバい!
年齢を考え、おもむろに行動したほうがどうもよさそう。
すぐに起き上がることをしない。
さらに。
小さい会社ながら、会社は会社なので、いろいろ考えることがあります。
性格的には、いくつかの観点を意識し、まとめ、
パッと結論を出したくなるのですが、
ひと呼吸まって、
なるべくすぐに結論を出すのを遅くする。
闇を照らす探照灯のごとく、繰り返しじぶんの考えを凝視する。
がーすー、がーすー。
自戒のじゅもん。

 

・凩や母を迎へに祖母を連れ  野衾