文と写真との距離

 

このブログの下にいつも写真を一枚掲載しています。
テキストと対応する写真かといえば、
そんなことはなくて、だいたい文章と関係のない写真がほとんど。
きのうも、
カマキリのことを書いたのに、
写真は、
仕事帰りに工事現場で見た電気の数字。
カマキリを撮った写真も、あることはありました。
が、
カマキリのことを書いて、カマキリの写真では芸が無いのでは、
というよりも、
じぶんでなんとなく楽しくなくて、
スマホで撮ったいくつかの写真から一枚選び、
ポチっと。
なんで楽しくないかといえば、
一日が、
カマキリを意識した時間もあったけど、
電気の数字に目が行った時間もあって、
たとえば、
カマキリが東だとすれば、電気の数字は西、
カマキリが万葉集だとすれば、電気の数字はカズオ・イシグロ、
カマキリが元気とすれば、電気の数字は消沈、
わたしは目をみはり、息をつめたり、深呼吸をしたり。
たとえば、
です。
一日は、
刻々変化する天気のようでもあるし、
ジェットコースターのようでもあり、
テキストと写真が近い時は、
気持ちが割と安定していて、
テキストと写真が離れ、どうしてその写真なの?と感じられる時は、
気持ちが激しく揺れて不安定、
いや、
同じ一日なのに、
空間的にはいつもと同じ移動しかしていないのに、
精神は知らない町を旅していた、
たとえば、
そんなようなことかな、
とも思います。

 

・華やぎて退け退け退けと野分かな  野衾