福袋

 

 ひとり酒友が恋しき春の宵

営業の石橋と大木が大学を訪ねるときは、
大量の春風目録新聞を持って出ます。
わずか四ページの新聞でも、
部数が重なると自ずと重くなり、
大きな紙袋いっぱいに入れたとなると、
それは相当の重さです。
ところで、
石橋が大学回りの準備をしていて
目録新聞を袋に入れています。
ふと見ると、
正月にデパートなんかで販売される福袋に
目録新聞が入っています。
ん!! と、目を瞠りました。
石橋は会社にあった紙袋の一つとして
何気なく使ったのだと思いますが、
なんとも底抜けに可笑しい!
新聞が福袋に入っている。
紅白の色をあしらった大胆なデザイン。しかも、あの字体!
営業で大学の先生を訪ねるときの営業ツールが
福袋に入っている。うん。いい!! 傑作です。
デザイナーの多聞君にさっそく頼もうと思います。
春風社福袋。
なんだかパッと明るくなる。元気がでます。

 近眼が老眼伴ふ春日かな

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