I君

 

 高架下頭刈って弥生かな

高校の同期で、陸上部でもいっしょだった
I君から会社に電話があり、
土曜日、保土ヶ谷の自宅を訪ねてきてくれました。
二十数年ぶり、三十年ちかく間が空きました。
学部はちがいますが、大学もいっしょ、
下宿も歩いて二、三分のところに間借りし、
しょっちゅう往ったり来たりの仲でした。
二人とも負けん気が強く、
ジョギングやビリヤードをするとき、
「これはあそびだから。ね。ね」と
お互いに確認して始めるのですが、
最後はいつも真剣勝負の様相を呈し、
一度など、ジョギングのはずのゴールが
短距離のフィニッシュみたいになり、
へたばって二人とも大学の講義を
サボったこともありました。
酒好きが嵩じて、一昨年、
I君はメタボの指定を受けたそうですが、
これではならじと心機一転、
自宅のある南浦和から東京までの二十数キロを
歩いたりしているそうです。
愉快な友達です。

 ふるさとの友ひさびさに春の宵

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