てんこ盛り

 

 蚊か蚤か百足虫が刺したか中てられる

午前三時過ぎ。
首筋の辺りがなにやらむず痒くなり、
何度も手をやってみるのですが、
なにも指に触りません。
しばらくすると、
今度は脇の下が痒くなり、
と思いきや、チクリとしました。
間違いない!
百足虫だー!!!!!
ガバと跳ね起き、
灯りを点けました。
Tシャツを脱ぎ、裏返し、
ワッサワッサと、はたいたら、
黒い糸くず大の小さな百足虫がシーツの上をのたうっています。
ティッシュで捕まえ、潰しました。
子どもの頃は、田舎のことですから、
よく蚤に刺されました。
虫によって、刺されたときの感覚がそれぞれ違います。
目隠しした状態で刺されたとして、
わたしは、それが何の虫か中てることができます。たぶん。
そこで今日の句になったわけですが、
蚊も蚤も百足虫も夏の季語で、
季語てんこ盛りのルール違反なのですが、
宗匠についているわけでなし、
いいことにします。

 汗掻ひて蟻走感の百足虫かな

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番楽を観る

 

 雨の中を慌て飛びゆく鬼ヤンマ

写真家の橋本照嵩さんと秋田へ行くことになり、
それはとても楽しみなのですが、
急のことなので、
新幹線のチケットが取れるか心配しました。
が、
運よくチケットが取れ(!)、
「こまち1号」で一路秋田へ向かいました。
一日置いて13日、
能代市二ツ井町飛根(富根)の愛宕神社境内は、
台風一過、
大きな欅の木々から木漏れ陽が降り注いでいました。
午前中は、子どもたちの舞。
昼は演者、スタッフ、観客合同の「きりたんぽ」食事会。
午後からは、いよいよ大人たちによる舞です。
手の返し、指の表情、腰のシナに、
何百年と伝承されてきた
言葉以上の喜びと祈りが籠められているようです。
それが観るものに伝わってきます。
橋本さんは、コマのように動き回り、
汗だくになって、
カメラのシャッターを切っています。
最初、ぽつぽつと寂しかった客席が、
いつの間にかいっぱいになり、
最後の「山ノ神舞」が終ると、拍手喝采が沸き起こりました。
本来は九月に行われたということで、
豊作を感謝し、
一年の労をねぎらうことの意味を知る一日になりました。

 墓参り破れて滑る時空かな

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番楽を撮る

 

 雲の端や暦追いかけ秋立ちぬ

神田明神本殿で披露された秋田県富根の
番楽について、
先日ここに書きましたが、
昨日来社した写真家の橋本照嵩さんに話したところ、
大いに感じるところがあったらしく、
このお盆休みを利用して、
いっしょに秋田へ行くことになりました。
とはいうものの、
秋田新幹線は、全席指定。
帰省ラッシュということもあり、
今頃切符がとれるかが心配。
指定が取れなくても、
乗れさえすれば、
交替で座っていけるのですが、
さて、どうなりますことやら。

 番楽や仮面の裏の四百年

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鍼

 

 本を閉じすることもなし団扇かな

このごろ隔週で鍼灸院へ行っています。
どこというわけでなく、
全体を診てもらい、
体の表、裏、左右に鍼を打ってもらいます。
「お酒を控えていますか?」
「今週は、砂糖を少し摂りすぎましたね」と、
先生は何でもお見通しです。
一時間たっぷり診てもらい、
次の予約を入れ、
電車で帰ってくるのですが、
施療してもらった日は、
鍼の効果がどんなものか実感することはありません。
ところが、一晩眠って朝起きると、
違います。
ドーンとだるく、体が重い。
てきぱき動くことが嫌になります。
ところがところが、
さらに一晩眠ると、なんでか分かりませんが、
脱皮でもしたようにサッパリしています。
気づかぬうちに溜まった疲れが落ちたような気がします。
人の体の不思議を感じます。

 秋立つや雲を見遣りて風を聴く

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眠かったー

 

 一人来て明石のタコブツ泥鰌鍋

昨日は、気功教室の日でしたが、
あまりの眠さに、
気功をしながら、
ついつい眠ってしまいました。
気功は目をつむってやるのが普通ですが、
目をつむると、
本当に眠ってしまいそうなので、
バッチリと目を開けたままやりました。
それでも、
なにか強い力に引き込まれるように、
スーッと眠ってしまいます。
ひどいときは、立ったまま眠ってしまい、
ハッと我に返ったら、
先生が怪訝そうな顔でわたしを見ていました。
ああいうときって、
どうしようもありませんね。

 アスファルト頭も道も揺らめけり

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文字のふるさと

 

 アイス持つ子の手しっとり濡れてをり

電子書籍ブームに沸いている感のある
今日この頃ですが、
わたしの二冊目の本『父のふるさと秋田往来』を
活版印刷でつくることになり、
編集長ナイ2くんと多聞くんとわたしの三人で、
板橋区にある内外文字印刷株式会社に
行ってまいりました。
ズラリと並ぶ金属活字は、まさに壮観!
詩も哲学も科学も
文字たちによって表現されてきたし、
今も表現されているわけですが、
ここは、
その文字たちのふるさとです。
文字はまず何よりも、
手に取って触れられるモノであることを
改めて知りました。
モノに触れたときに想像力は発動すると言った
竹内敏晴さんの言葉を思い出しました。

 人生は一夜の夢の花火かな

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ガツン、とみかん

 

 音もなく花火上がりて音来る

仲良しのりなちゃんは、
赤城乳業株式会社の「ガツン、とみかん」が大好き。
わたしは、
まるまる一本食べたことはありませんで、
りなちゃんのを
少しもらって食べただけですが、
果肉がたっぷり入っていて、
とてもジューシー。冷たくて美味しい。
りなちゃんが、
このあいだ遊びにきたとき、
かわいいグッズを見せてくれました。
持って帰るのを忘れてしまったようです。

 音のみは偉く遥かの花火かな

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