見よう見まね

 

・見晴るかす雲より白し春の風

 

このブログの文章を挟むように、
上下に一句ずつ
だれに教わったわけでもなく、
見よう見まねで俳句らしきものを載せるようになってから、
数え年的にカウントすると早十二年目。
その始まりの文章はこうでした。

「*パナマ帽夕立ばちばち破れ笠

イシバシと久我山幼稚園へ。
由緒ある幼稚園で、園児に茶道などを通して
日本文化の粋をわかりやすく伝えている。
抹茶をご馳走になり、畳のいいにおいを満喫。
園のすぐ傍の公園はもと松平の土地だったらしい。
外へ出ると、予報どおりの雨が降っていた。
耳元で鳴る雨音を聞きながら歩いていると、
どこかへタイムスリップし素浪人にでもなった気がした。」
2007年7月27日の記事です。
今ならば「夕立」を「夕立(ゆだち)」と
読みを限定していたと思います。
この日は一句でしたが、
履歴を見ると、
すぐに何句も載せていました。
下手な俳句も数撃ちゃ…の気分だったのでしょう。

 

・春立つや光と影のグラデーション  野衾

 

くさい話

 

・どんよりと関東平野雪浸し

 

朝から尾籠な話で恐縮です。
先週、
ある朝のこと、
家人から
「これ一個食べてみない? 美味しいわよ」と、
チーズサンドを渡され、
すすめられるままにパクリ。
それからコーヒーを淹れて飲み、
しばらく本を読んでいると、
用を足したくなってトイレへ。
と、
ちゃんと拭いたにもかかわらず、
ほんのちょっぴり
ウ〇コの臭いが…。
おかしいな?
別にお尻に付着しているようでもないし…。
???
部屋に戻って本のつづきを
と思ったところ、
まだ臭う。
???
なんで?
ん?
あ!
ひょっとして。
わかった。わかったぞ。
発見のよろこびを報告するべく、
「あのさ。チーズの匂いって、ウ〇コの臭いに似てないか?」
家人、ムッとして、
「チーズサンドが不味かったってこと?」
「いや。そうじゃないけど。さっきからおかしいな、おかしいなと思って」
「チーズが嫌いだからでしょ」
「いや。好きなチーズもあるよ。わかった!
チーズがウ〇コ臭いんじゃなくて、ウ〇コがチーズ臭いんだ。
それならいいでしょ」
「どこがいいのよ。同じことじゃない」
家人呆れ顔。
ということで、
くさいお話でした。
朝からご無礼いたしました。

 

・海老の背の如き段ありマスクマン  野衾

 

ホッカイロ

 

・雀来てチチチとはしゃぐ梅の枝

 

寒い日が続いていますが、
ホッカイロはこころづよい味方。
貼るタイプ、貼らないタイプ、
サイズもいろいろ。
靴に敷くものまであり、
温めたいところによって品を変えます。
去年は、
靴に敷くのが面白くもあり多用。
ことしは、
背中に二枚貼ったり、
ズボンの後ろポケットにしのばせたり。
ホッカイロ様様。

 

・ブレーキをかけ耳すます雉の声  野衾

 

二月

 

・春風や我がこころにも吹きまくれ

 

年を取ると
時の経つのがはやく感じられるといわれ、
いろいろ説明されてはいるものの、
なんとも実に不思議です。
まさしく怒濤。
怒濤なんて青春の形容句かと思っていましたが、
いやはや。
というわけで
きょうから二月。
寒波も間もなく終わりでしょう。
春よ来い!

 

・湯に浸かる泡(あぶく)ぱちんと春日かな  野衾

 

被ばく牛と生きる

 

・ツンドラの地よりここまで凍土踏む

 

すさまじいドキュメンタリー映画『被ばく牛と生きる』
福島第一原発の事故により被ばくし、
餓死した牛が1500頭。
殺処分された牛が1000頭。
殺処分の命令に従わず、
経済的には無価値となった牛を養い
共に生きようとする農民の姿を描いている。
牛飼いにとって牛は
自分のいのちと同等であることがひしひしと伝わってくる。
足尾鉱毒事件、水俣病などの公害を経てもなお、
権力構造は微塵も変わっていないと教えられる。
映画の最後ちかく、
がんばってきた農家のひとりは、
追い詰められ疲弊し、
二十数頭の牛を殺処分せざるを得なかった。
仮設住宅の前に立つ。
「もう、ごろごろして、テレビを見たり、本を読んだりするだけですよ」
の笑いが何とも切ない。
シネマジャック&ベティで二月二日(金)まで。

 

・冬晴れや富士を探して見晴るかす  野衾

 

プチプチ

 

・月曜日あれとこれして冬の月

 

さまざまな用途につかわれている
プチプチですが、
一般的には
気泡緩衝材とかいうそうで、
プチプチは、
川上産業株式会社さんの登録商標。
知らなかった。
とはいうものの、
プチプチのほうが
断然通りがよさそうです。
そのプチプチ、
わが社でもつかっていますが、
専務イシバシ、
プチプチのことを
どういうわけかプカプカと。
社員いずれも
「ああ、プチプチのことをいっているんだな」と
内心思っているのでしょう。
わたしはそのままにしておけない質なので、
「プカプカじゃねーよ。プチプチ!」
イシバシ、
ああそうでしたと笑っていますが、
明日にはまたプカプカと言うに決まっています。

 

・天の気と人の気の春交差せり  野衾

 

床屋

 

・鰰(はたはた)の腹突き破る日本海

 

昼を過ぎてから行きつけの床屋へ。
二週間に一遍では行き過ぎの感がないでもないですが、
顔を剃ってもらわず、
電動バリカンでガーッとやってもらうだけ、
ほかの客がなければ
十五分で済みますから、
さっぱり感を味わいたくて、つい。
きのうは日曜日。
案の定ほかの客はなく、
待ち時間なく所定の椅子に案内され、
「いつもと同じですね」
「はい。おねがいします」
やがて、
「おつかれさまでした」
「どうもどうも」
で千二百円也。
外へ出ればぶるっとなりますが、
気分は早くも春。

 

・飛び出した母の歩みを雪しまく  野衾