葦の字の読み

 

パスカルの「人間は考える葦である」で有名な葦ですが、
わたしが愛用している山と渓谷社のカレンダー『七十二候めくり 日本の歳時記』
の十六候「葭始生《あしはじめてしょうず》」
の写真の下に、
「天に向かってまっすぐ伸びる水辺の葦。
「悪し」を転じて「ヨシ」としたのは好案でした」
とありまして、
へ~、そうだったの~!!
と、
ややビックリ。
てえことは、
くだんのパスカルの名言は、
「人間は考えるヨシである」になる、
か。
我がことを振り返ってみれば、
さほど、というか、
まったく疑問に思わずにこれまで来ましたが、
そんな裏話があったとは。
ところで。
きょうのこの文を書くのに、
山と渓谷社のカレンダーにある文言を引用していて気づいたことがありました。
それは、
「好案」の熟語。
好案?
こうあん?
こんな熟語あったかな?
「妙案」の間違いじゃないかしら?
というわけで、
手元の電子辞書やら白川さんの『字通』を引いてみましたが、
「妙案」はあっても「好案」は出てきません。
ふむ。
山と渓谷社に電話して訊いてみようかな。

 

・春風や奥邃の気の触れ来り  野衾