関東も梅雨入りしたそうですが、例年に比べて遅いそうで、
だけでなく、
いまのところあまり雨が降ってません。
しんぱいは、稲のこと。秋田の父からその旨を告げられていませんから、
いまのところは、大丈夫なのでしょう。
さて、
きのうのこと、
保土ヶ谷駅から西口へ下り、いつものようにてくてく歩いていきました。
一日の仕事を終え、夕暮れどきのこの道を、
看板を視たり、店の様子を窺いながら歩くのが好きです。
右手に古風な造りのそばの店。
「せんせー」「おうっ。そば屋かああっ!!」
の、
あの有名な三波春夫の歌謡浪曲を口ずさんだり。
と、ほどなく踏切。
カンカンカンカンの音がして遮断機が下りはじめます。
それもまた好し。
なぜならば、
すぐ横を流れる今井川を橋の上から眺められるから。
黒々としたおおきな鯉たちがの~んびりゆ~らり(そう見える)泳いでいます。
泳ぎにつれ、川の水もゆ~らりと~ろり。
それでつい、
見てしまいますね。
でありますが、
きのう見たら、鯉たちが泳ぐすぐそばの石の上に大きな黒い鳥。
ん!? な、なんだ!?
でかい! 黒い!
Mの字の両端の縦棒をぐいと開いたような、
あるいは、
Wの字を逆さにしたような形でゆ~っくりゆ~っくり羽を揺らしている。
ゆ~っくりゆ~っくり。
飛ぶのか、と見れば、飛ばない。
羽をゆ~っくりゆ~っくり。
も、もしかして。
あ!!
もぐった!!
ということは…。そうじゃないかと思ったよ。
テレビで見たことあるもん。
芭蕉さんも詠んだあの鳥でしょう。
まちがいない。
キミはウか?
はい。わたしは鵜科の鳥です。
いや、冗談を言っている場合でなかった。
びっくりしたー。
生きた鵜をはじめて見た。
見たよ。
しかもこんな身近で。
じぶんが住むこの町がますます好きになった。
・Wを逆さにしたる鵜と遇ひぬ 野衾