朝、このブログを書いて、ルーティンのツボ踏みをやったら、つぎはコーヒー。
ほかの方式でも淹れたことはありますが、
理科の実験みたいで楽しくもあり、
いまはもっぱらサイフォンで淹れています。
ツボ踏みを終えてもまだ外は暗く、遠くにクルマの走る音が聞こえたり、
朝早い烏が鳴いたりしますが、
総じていたって静か。
奥邃先生は静黙を尊びましたが、真似したいと思います。
このごろ気づいたことがありまして。
挽いた豆をロートのお湯の中に投入してから、
竹べらで二度かき回し、
二分三十秒でアルコールランプの火を止め、
ロートからフラスコにコーヒーが落ち切るのを待って出来上がり
となるわけですが、
カップに移した出来立てのコーヒーを口にする前に、
サイフォンを洗います。
サイフォンを持って台所に向かうとき、文字で書くと、サワサワサワ、
みたいな音が聴こえて立ち止まりました。
ロートに耳を近づけます。
サワサワサワサワ。
淹れたあとの砕けたコーヒー豆から、その音が出ています。
しばらく耳を傾けます。
は~。
香りと味、だけでなく、コーヒーには音もあるのか。
え~と、
いまは、ブラジルの農園で栽培した豆とケニアの農園で栽培した豆
をつかっているので、
行ったことのない国の風土を想像してみます。
しばらくコーヒーの音を堪能し、
サイフォンを洗ってから部屋に戻り、
やっとカップを手にし、
じぶんで淹れたコーヒーを口にする。
あっちっち。
猫舌か?
ブレンドされたコーヒーを味わい、
さらに想像の色は濃くなっていくようです。
・朝ぐもり小さきアウラを聴く日かな 野衾