おとといのブログに、
「イタリアでは、もう一人、気になる人がいるんだよなぁ」
と書きました。
それはアリオストさん。
おととしから去年にかけて窪田般彌(くぼた はんや)さん訳による
『カザノヴァ回想録』を読みましたが、
そのなかになんども、
アリオストさんの『狂えるオルランド』がでてきました。
記憶では、
短く引用している箇所もあったはず。
稀代のモテ男カサノヴァさんの愛読書だったのでしょう。
『カザノヴァ回想録』では、
笑わせてもらったり、
しみじみと人生を考える機会を与えてもらったりし、
カサノヴァさんに興味を持ちましたので、
そのうち『狂えるオルランド』も読もうと思ってはいました。
ところが、
「そのうち」が割と早くやって来た。
ボッカッチョさんの『デカメロン』を読んでいたら、
話のなかに騎士が幾度か登場し、
へ~、
なんて思ったことが第二のきっかけ。
調べたら、
『狂えるオルランド』はルネサンス期イタリアの叙事詩で、
騎士道文学の傑作と紹介されています。
あのカルヴィーノさんも愛読していたのだとか。
これは読むしかないでしょう!
てなことで、
きのうから読み始めた。
上巻巻頭には、
ルーブル美術館所蔵、
アングルさんの恰好いい「アンジェリカを救うルッジェーロ」(部分)
がカラーで掲載されていたりもして、
いたくイメージを喚起されます。
わたしが手にしているのは、
名古屋大学出版会からでている脇功(わき いさお)さん訳によるものです。
・エルサルバドル珈琲の旅五月 野衾