本は

 

神奈川県立図書館新館が今月一日にオープンしまして、
わたしはまだ中に入ったことがありません
けれど、
弊社が入っているビルと、道を挟んだちょうど向かい側にあり、
また建物全体に、ガラス窓を広くとっているせいか、
なんだかとってもリゾートホテルのよう。
なので、
仕事に疲れてきたときなど、
椅子をくるりと回転させ、
館内で本を読んだり、勉強したりしている利用者の姿を遠めに眺めます。
弊社は教育会館の三階にありますが、
新しくできた図書館の三階には広いバルコニーがあって、
そこから外の風景を楽しむひとの姿も見えます。
(お~い)
社のすぐそばに図書館ができたことで、
ありがたいのは、
本を読む、本と接するひとのイメージが具体的につかめるようになったこと。
いま校正しているこのゲラも、
やがて本になり、
向かいの図書館で読む人がいるかもしれない。
一階のソファでゆっくりと読まれるか、
二階の窓に向かった机のところで辞書をそばに置いて読まれるか、
はたまた、
すぐには読まれず、
とりあえず、
本を小脇にかかえて、
バルコニーにでてみるか、
と思った人の体温に温められたり…。
本て、いいなぁ。
本て、いいもんだぞ。
弊社はきょうが二十三周年、
明日から二十四年目に入ります。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

・丘越しのきつね色なる秋の宵  野衾