秋田の父から電話があり、ことしの稲刈りが無事終了したとのこと。
例年に比べ、作はあまりよくないらしい。
青米が交っている。
夏の日照りがつづいたことで、
田んぼの土が乾きすぎ、
稲の実りが十分でなかったのだ。
その分、コンバインが泥濘に埋まることなく、作業は順調にすすんだ。
とはいえ、
父はこの八月で91歳、
近くに住んでいる叔父の協力がなければ、
とてもつづけることができない。
この齢で米を作っているのは、村では自分一人だと父は自嘲気味に言う。
稲刈りの最終日には、オロナミンCを五本飲んだという。
オロナミンCが父にとっての魔法の水。
・タクシーを待つ間ぼんやり秋の空 野衾