半世紀

 

・樹を離れ子らの掌に落つ桜かな

田中優子さんも通ったという、
横浜市立本町小学校は、
きのうが入学式のようでした。
若いお母さんやお父さんに連れられ、
きれいな紺の制服を着た子どもたちが歩いています。
半世紀前、
わたしもそうして田舎の小学校に入学しました。
母は二十九歳。
若!
手元に写真がなく
心もとないのですが、
たしか母は和服を着ていたような。
親と子と担任の伊藤陽子先生が
いっしょに写った全体写真は、
秋田の実家のどこかにまだあるでしょう。
あれから五十年、
寅さんじゃないけれど、
後悔と反省の日々でもあるなぁ。
旅に出て旅の途中の春の風か。

『鎌倉三猫物語』の著者ソーントン不破直子さんの
インタビュー記事が
神奈川新聞に掲載されました。
コチラです。

・子らよりも母華やぎて入学す  野衾