リリー・クラウス

 

 夏山を仰ぎ足下の犬の糞

ホグウッド指揮、エンシェント室内管弦楽団演奏による、
モーツァルトの交響曲全集に一区切りをつけ、
きのうから、リリー・クラウスを聴いています。
リリー・クラウスという名前を知ったのは二十年ほど前。
『奥邃広録』の復刻版を出す際、
四人の方にインタビューしましたが、
そのうちのお一人が長島吉太郎さんでした。
吉太郎さんは、
元の『奥邃広録』を編集した長島忠重のご子息で、
新潟大学で美学を講じておられた方です。
モーツァルトの研究家でもありました。
リリー・クラウスのモーツァルトへの言及をひきつつ、
新井奥邃も「聴こえる人」だったのだろう、
とのことでした。
聴こえてきたものを書きとめたのだろうと。
「リリー・クラウスの芸術」として
全三十タイトルが出ていますが、
そのうちモーツァルトが十九あります。
しばらくはこれを聴こうと思います。
ところで、きのうは昼寝できませんでした。

 円き祖母畑にしゃがむ青嶺かな

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