夢の中の性格

 

 名を唱へ逢ひたき人に夢で逢ふ

わたしが所属する団体でお祭りをすることになり、
みんなで打ち合わせをしています。
総合司会は、たけしです。
紅い蝶ネクタイなんかして。
ああ、あの格好、
テレビで見たことあるぞ。
打ち合わせは、
だらだらと延々続きそうで、
それに、あまり真剣みも感じられませんから、
わたしはつつーとその場を離れ、
小走りから、
いつの間にか、ふつうに走っています。
と、
向こうから、かつての同僚が走ってきました。
Oさんは運動会の途中なのだそうです。
わたしは、
どちらかといえばヒマなので、
向きを変え、Oさんについて走り始めました。
わたしは少々、はっきり言えばかなり、
走ることに自信があって、
女性のOさんと連れ立って走ることなど余裕です。
グラウンドに入り周回していたところ、
ケータイが鳴り、
わたしは立ち止まりました。
相手と話しているうちに、
Oさんは先を走って見えなくなりました。
手が滑り、
ケータイが崖の下に転げていきました。
グラウンドが崖の上にあることを知りませんでした。
と、
わたしはサーフィンぐらいのスペースに立っていて、
ほかはみな水浸しです。
グラウンドの真ん中は湖で、
時間によって水位が変るようなのです。
あわてて、
今のうちに走り抜けようとしましたが、
水位がだんだん上がってきて、
とても走って逃げられないような気がしてきました。
こんなことなら、
Oさんといっしょに走らなければ良かった。
司会のたけしが少しふざけていたことが、
気のゆるみを招いたような気もしました。

 夏草や足場の上を猫とほる

110522_1852~01