土こそ薫れ

 雨流れ山の緑の極まれり
土井晩翠が作詞をした秋田高校校歌の三番の歌詞に、
「篤胤 信淵 二つの巨霊 生れし秋田の土こそ薫れ」
とある。篤胤は平田篤胤(ひらた あつたね)。江戸後期の国学者。
信淵は佐藤信淵(さとう のぶひろ)。江戸後期の農学者。
二人とも秋田の生まれだ。
本の出版のことで訪ねた秋田のノースアジア大学は、
佐藤信淵を建学の精神・学祖と仰いでいる。
創立は1953年。
「秋田魁新報」に掲載されたわたしの文章
「出版社は絶滅危惧種!? 本離れが進む時代の出版人の思い」をノースアジア大学の理事長・学長である
小泉健氏が読んでくださり、お問い合わせをいただいた。
理事長のお話を承り、
また親しくお話をさせていただいた後、
持参した「目録新聞」の束をお目に掛けると、
すぐにその場で秘書の方に、
「魁」の記事のコピーと「目録新聞」を先生方へ
配布するようにご指示くださった。
ありがたかった。
一晩実家に泊まった翌日、つまり昨日、
父の話によると、しばらくなかったほどの大雨になった。
天のバケツが破れでもしたかというぐらいの雨が降り、
作物には慈雨となったことだろう。
靄に煙る鮮やかな山の緑とご縁に感謝しながら、
帰りの新幹線に乗った。
 ひたすらに雨をしのいで鬼ヤンマ

4a55110eec8b3-090708_0900~0004.jpg