朝風呂

 青蔦や絡まる壁の堅さかな
福島民謡に「会津磐梯山」がありますが、
そのなかに小原庄助さんという人が出てきます。
実在の人物なのか、
伝説上の人物なのか分からないそうです。
朝寝、朝酒、朝湯が大好きで、
それで身上(しんしょう)を潰したことになっています。
身上とは財産のこと。
ところで、わたしも朝湯に入ります。
好きかというとそうではなく、
もともと風呂があまり好きではありません。
入らなくても済むなら、そうしたい。
でも、そんなわけにもいきません。
朝湯と晩湯の二者択一で、
朝湯になったというのが正直なところです。
なんだかシャキーンとするんですね。
ところが、こう暑いと、
帰宅した後、汗が気持ち悪いので、
風呂には入らなくても、シャワーぐらいは浴びますから、
一日二度湯に浸かったり浴びたりすることになります。
朝湯に浸かって小原さんは身上を潰したのに、
一日二度も浸かったり浴びたりでどうなのよ、
とも思いますが、
潰すほどの身上があるわけでなし、
心配することもありません。
 蔦茂る見えねど水を吸ひ上げつ

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