遠藤の青汁

 捨てられし銀杏拾ふ夕餉かな
 朝、桜木町駅前にあるそば屋で青汁を買うようになってから二年ほど経つ。
 出勤前のサラリーマンがコップ一杯の青汁をグイと飲み、改札へ向かう光景をよく眼にする。
 わたしは400ccの青汁を持参のペットボトルに入れてもらい、出社後小1時間してから飲む。
 遠藤の青汁の本社は高知県だから、全国展開の現状を考えれば、各地に工場があるのだろう。
 あるとき、気になって、青汁を売ってくれるおばさんに、「この青汁は、どこで作られているのですか」と質問してみた。するとおばさん間髪入れずに、あなたそんなことも知らないの的な眼差しをわたしに向け、ひとこと「工場で」と答えた。そう言った後も、手を休めず仕事をしながらギロリ、まだわたしのほうを見ている。よほど変な質問をする人だと思ったのだろう。
 そう。青汁は、工場で作られる!
 鼻ひろげ我れは杉の子無花粉症

49b83e07bda43-090311_1152~0001.jpg