春風

 きのう豪雪のことを書き、今日いきなり春では、気が早いこと甚だしいが、社に来られたお客さんから、今後の社の方針はと問われ、特別なことはありませんと答えたが、日に日に息苦しさが増しているように感じられる今日この頃ゆえ、やはりここは社名どおり、深く息を吐き、また吸うことのできる場でありつづけたい。
 きのう、詩人・俳人の加藤郁乎さんから次号『春風倶楽部』の原稿が送られてきた。タイトルを見て思わず吹き出してしまった。「健康に大和魂」。息が深くなった。

豪雪

 正月とお盆は帰省することにしているから、今回も帰った。今年は雪が多く、父も除雪におおわらわとは聞いていたが、聞きしに勝るドカ雪だった。
 横浜に帰ってくる予定の5日の前日からの降雪量が特にひどく、秋田新幹線「こまち」が、創業以来はじめて終日全面運休となったことは、全国的にニュースになったからご存知の方もおありだろう。「雪に閉じ込められる」という言い方があるが、まさにそれ。雪は白いが、閉じ込められてしまえば、中は暗い。家の中にいると、昼なのか夜なのか分からない。牢獄(入ったことないけど)みたい。時間の感覚が狂い始め、気分までおかしくなってくる。
 新潟県のある地区の除雪が十分機能せず、独り暮しの高齢者が不安にさらされているとテレビのニュースが報じていたが、他人事とも思えなかった。朝起きて、玄関の扉が開かないというのは、怖い。大きな音も振動もなく、しんしんとそういうことが起きるからなおさらだ。